KYOTO EXPERIMENT 2016 AUTUMN|京都国際舞台芸術祭

2016年10月22日-11月13日

About(開催にあたって)

今回で7回目を迎える京都国際舞台芸術祭。
常に新たな「挑戦」を重ねておられるアーティストの皆様に支えられ、国内外の舞台芸術を紹介する先駆的・実験的な取組が、今や世界からの注目を集める一大フェスティバルへと大きく成長を遂げました。
これまで本芸術祭を育んでいただいた全ての皆様に深く敬意を表するとともに、開催に御尽力いただいた森山直人委員長をはじめとする実行委員会の皆様、並びに関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
今春に引き続き、ロームシアター京都オープニング事業として、世界各国の芸術の創造と交流の舞台を多くの皆様が体感され、舞台芸術を愛する人の輪が世界中に広がることを願っています。

本年3月には文化庁の京都への全面的な移転が決定!また、4年後の東京オリンピック・パラリンピックは、京都の、そして日本の文化を世界に発信するまたとないチャンスです。
本市といたしましても、これらの機会をしっかりと捉え、千年を超える歴史の中で育まれた伝統文化を礎に、新たな文化を創造し続ける「世界の文化首都・京都」への飛躍を目指し、全力で「挑戦」を続けてまいります。皆様の温かい御支援をお願い申し上げます。

京都市長 門川大作

先日、もうすぐ出産をひかえた友人と話していて、もしも今年生まれてくる子が85歳まで生きることになったら、人類は22世紀の最初の年を迎えていることに気づかされ、愕然とさせられたことがあります。人はつい、自分が生きているはずのない時代を、自分と無関係だと思い込む習性があります。けれども、22世紀を「現実」として生きる人々は、そろそろこの世に生を受けつつあるのです。

今日、世界では、先行きの不透明な出来事が立てつづけに起こっています。そんな時、人は答えを急ぎがちです。「祝祭」も、時には「性急な答え」になりえます。先のことは分からないのだから、今を楽しめばいいじゃないか――これも立派なひとつの「答え」でしょう。

ところで、哲学者の鷲田清一先生は、〈哲学〉が、すぐには答えの出ない状況に対して徒に動じない「知的耐性」の営みだと言っています。そのような「知的耐性」こそ、まさに「文化力」の名にふさわしいのではないでしょうか。〈芸術〉も、そうした人間の営みにほかなりません。

私たちはいま、カウントダウンの時を迎えています。あと5年です。――無論オリパラの4年後も重要ですが、世界と日本、科学と社会の諸状況が激変していく「2020年以後」は、「文化力」が試される本当の正念場です。2021年は、〈3.11〉から10年目、〈9.11〉から20年目の年でもあります。私たちが「不透明な21世紀」に向き合う真の知的耐性を獲得していくことに、「やがて生まれてくる人々」の未来も大きく関わっているはずです。

今回のKYOTO EXPERIMENTも、芸術を通して、そんな未来への時間感覚を共有する、ささやかな「場」でありたいと考えています。 

京都国際舞台芸術祭実行委員長 森山直人

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