KYOTO EXPERIMENT 2016 AUTUMN|京都国際舞台芸術祭

2016年10月22日-11月13日

Event(イベント)

『Baling(バリン)』連続トーク(2)片岡真実「現代アートから見るマレーシア」Talk event

今回、公式プログラムとして上演する、マレーシアのアーティスト、マーク・テによる『Baling(バリン)』。
上演にあわせ本作および現代マレーシアの芸術表現とその背景を知るためのレクチャーシリーズを企画し、本イベントはそのひとつとして開催します。
本作は、1955年にマラヤ・バリンで行われ、のちに「バリン会談」と呼ばれるマレーシアの現代史にとって非常に重要な出来事を基にしています。この和平会談は、「マラヤ非常事態」/革命闘争を終結させ、第2次世界大戦で荒廃したマレー半島に和平をもたらすための異例の試みとして、マレーシアの現在において、そして世界史においても大きな意味を持つものでした。マーク・テはこの会談に関心を寄せ、2005年以来、実際の会談の採録を用いたドキュメンタリー・パフォーマンスの連作を上演し、本作はその試みの集大成ともいえます。

本レクチャーでは、東南アジアに焦点をあてる展覧会(2017年開催)を準備中の森美術館チーフ・キュレーター片岡真実氏をお迎えします。長年アジアを取り巻く環境を広い視点で捉えてきた片岡氏から、現代美術表現の側面からのマレーシアの現在についてお話いただきます。

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マレーシアのアートスペースFindars


『Baling(バリン)』連続トーク(2)片岡真実「現代アートから見るマレーシア」
日時:2016年10月10日(月・祝)18:00–19:30
会場:ロームシアター京都 3F会議室2
〒606-8342 京都市左京区岡崎最勝寺町13  会場へのアクセス
スピーカー:片岡真実(森美術館チーフ・キュレーター/京都造形芸術大学大学院教授)
言語:日本語
料金:無料
定員:40名 申込フォームはこちら

主催:KYOTO EXPERIMENT
助成:国際交流基金アジアセンター



片岡真実
森美術館チーフ・キュレーター。ニッセイ基礎研究所都市開発部、東京オペラシティアートギャラリー・チーフキュレーターを経て、2003年より現職。2007から2009年はヘイワード・ギャラリー(ロンドン)にて、インターナショナル・キュレーターを兼務。第9回光州ビエンナーレ(2012年)共同芸術監督、CIMAM(国際美術館会議)理事(2014-2016年)。グッゲンハイム美術館アジア・アートカウンシル・メンバー、ユーレンス現代美術センター(北京)アドバイザリー・ボードなどを務める。近年の主な企画に、「アイ・ウェイウェイ:何に因って」(2009/2012-2014)、「イ・ブル」(2012)、「会田誠:天才でごめんなさい」(2012)、「リー・ミンウェイとその関係」(2014-15)などアジア中堅作家の個展、サンフランシスコ・アジア美術館での「Phantoms of Asia」展(2012年)のゲスト・キュレーションなど。日本及びアジアの現代アートを中心に企画・執筆・講演等多数。2016年度より、京都造形芸術大学大学院教授。2018年の第21回シドニー・ビエンナーレ芸術監督。
http://www.mori.art.museum/jp/index.html

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Photo: Daniel Boud


作品『Baling』について

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マーク・テ『Baling』 courtesy of Asian Arts Theatre

1955年12月にマラヤ・バリンの小さな教室で、マラヤ共産党書記長のチン・ペン(Chin Peng)、のちのマレーシア独立後に初代首相となるトゥンク・アブドゥル・ラーマン(Tunku Abdul Rahman)、当時のシンガポール首席大臣デヴィッド・マーシャル(David Marshall)との会談が行われました。のちに「バリン会談」と呼ばれるこの会談は不合意に終わったものの、「マラヤ非常事態」/革命闘争を終結させ和平交渉を行うための試みとして、マレーシアの現在において、そして世界史においても大きな意味を持つものでした。

マーク・テはこの会談に関心を寄せ、2005年以来、会談の採録を用いたドキュメンタリー・パフォーマンスの連作を上演してきました。本作『Baling』は、その試みの集大成ともいえる作品となります。公開されている実際の会議録を用いてこの歴史的会談を再現することで、マーク・テおよびパフォーマー/リサーチャーたちは、「国(民)」、「忠誠」、「テロリズム」、「和解」、「犠牲」、「降伏」、「独立」といったネーションの形成をめぐる諸概念が絶えず変形され修正されてゆくプロセスを検証します。
本作で掘り下げられるこれらの概念は、個々の国の歴史の共有を超えて考え語り続けるテーマであり、転換期に立たされている今の日本にとっても、現実味を帯びた主題であることは間違いないでしょう。

KYOTO EXPERIMENTが共同製作のパートナーのひとつとして参画した本作は、韓国・光州に2015年に開設されたアジアン・アーツ・シアターでの初演後、大きな話題を呼び、2016年2月に国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2016にて再演され、国内外の観客から注目を集めました。

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