KYOTO EXPERIMENT 2016 AUTUMN|京都国際舞台芸術祭

2016年10月22日-11月13日

Event(イベント)

『Baling(バリン)』連続トーク(1)マーク・テ「『Baling』について」Lecture

プレイベントとして、7月15日に参加アーティスト、マーク・テによる特別レクチャーを開催します。マレーシア・クアラルンプールを拠点に活動する演出家、マーク・テ(Mark Teh)は、今秋、KYOTO EXPERIMENT 2016 AUTUMNの公式プログラムとして『Baling』を上演します。

本作は、1955年にマラヤ・バリンで行われ、のちに「バリン会談」と呼ばれるマレーシアの現代史にとって非常に重要な出来事を基にしています。この和平会談は、「マラヤ非常事態」/革命闘争を終結させ、第2次世界大戦で荒廃したマレー半島に和平をもたらすための異例の試みとして、マレーシアの現在において、そして世界史においても大きな意味を持つものでした。彼はこの会談に関心を寄せ、2005年以来、実際の会談の採録を用いたドキュメンタリー・パフォーマンスの連作を上演し、本作はその試みの集大成ともいえます。

今回のレクチャーでは、マレーシアの公式の歴史とは異なる視点で歴史を捉えようとする本作『Baling』について、マーク・テ自身が、制作の動機、過去11年間に試みたそれぞれ異なるバージョンについて、また、1948〜60年のマレーシア非常事態について語ります。

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マーク・テ『Baling』 Photo by June Tan

『Baling(バリン)』連続トーク(1)マーク・テ「『Baling』について」
日時:2016年7月15日(金)15:00–16:30
会場:ロームシアター京都 3F会議室2
〒606-8342 京都市左京区岡崎最勝寺町13  会場へのアクセス
言語:英語(日本語逐次通訳)
料金:無料
定員:30名
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マーク・テ プロフィール

マーク・テ Mark Teh
マレーシアの演出家、キュレーター、研究者。歴史や記憶、都市といったテーマで幅広いプロジェクトに携わっている。主にパフォーマンスや教育の分野でコラボレーションを行っているが、展覧会やニューメディア、執筆、社会活動といった分野でも活躍している。ロンドン大学ゴールドスミス校芸術政治専攻で修士課程を修了、現在はマレーシアのサンウェイ大学のパフォーマンス・メディア科で教鞭を取っている。マレーシアのアーティスト、アクティビスト、プロデューサーからなる共同体、ファイブ・アーツ・センターのメンバーでもある。
https://about.me/markteh
http://www.fiveartscentre.org

Mark-Teh_Credit-Victor-Chen
photo: Victor Chen


作品『Baling』について

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マーク・テ『Baling』 courtesy of Asian Arts Theatre

1955年12月にマラヤ・バリンの小さな教室で、マラヤ共産党書記長のチン・ペン(Chin Peng)、のちのマレーシア独立後に初代首相となるトゥンク・アブドゥル・ラーマン(Tunku Abdul Rahman)、当時のシンガポール首席大臣デヴィッド・マーシャル(David Marshall)との会談が行われました。のちに「バリン会談」と呼ばれるこの会談は不合意に終わったものの、「マラヤ非常事態」/革命闘争を終結させ和平交渉を行うための試みとして、マレーシアの現在において、そして世界史においても大きな意味を持つものでした。

マーク・テはこの会談に関心を寄せ、2005年以来、会談の採録を用いたドキュメンタリー・パフォーマンスの連作を上演してきました。本作『Baling』は、その試みの集大成ともいえる作品となります。公開されている実際の会議録を用いてこの歴史的会談を再現することで、マーク・テおよびパフォーマー/リサーチャーたちは、「国(民)」、「忠誠」、「テロリズム」、「和解」、「犠牲」、「降伏」、「独立」といったネーションの形成をめぐる諸概念が絶えず変形され修正されてゆくプロセスを検証します。
本作で掘り下げられるこれらの概念は、個々の国の歴史の共有を超えて考え語り続けるテーマであり、転換期に立たされている今の日本にとっても、現実味を帯びた主題であることは間違いないでしょう。

KYOTO EXPERIMENTが共同製作のパートナーのひとつとして参画した本作は、韓国・光州に2015年に開設されたアジアン・アーツ・シアターでの初演後、大きな話題を呼び、2016年2月に国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2016にて再演され、国内外の観客から注目を集めました。

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