公式プログラム

味方玄/京都芸術センター

待月(つきまち)

味方玄/京都芸術センター『待月(つきまち)』 大江能楽堂 撮影:阿部綾子

研ぎ澄まされた「能」の身体は、時を超えて現代に語りかける。

現代演劇を代表する劇作家・松田正隆の原作による、現実に起きた男児誘拐殺人事件、そしてカフカの『流刑地にて』に着想を得た創作能。「京都ビエンナーレ2003」の初演時に野外で上演された本作を、劇場用作品として再創作する。諸国を巡るひとりの修行僧が、朽ち果てた橋の前に往き当たる。そこに現れた老婆が、この橋の由来を説く。老婆は、彼方より橋をわたってこちらに来ようとする罪人の魂を鎮めようとしていると云う。そして、先の長くない自分に代わり、この苦しい役目を引き継いでくれと僧に袈裟を手渡し、息を引き取る。すると、そこへ男の霊が現れ、自分の苦しみ、背中に刻まれた罪がどのようなものかを聞かせてくれと頼む。そこに、刻まれた恐ろしい罪状の数々。刻まれた文字は、炎のように燃え、身を切るように痛む。僧は、それらが男自身の罪ではなく、先祖の罪であることを告げるのだった……。——罪とは何か、そして贖罪とは何か。

味方玄/京都芸術センター『待月(つきまち)』 大江能楽堂 撮影:阿部綾子 味方玄/京都芸術センター『待月(つきまち)』 大江能楽堂 撮影:阿部綾子 味方玄/京都芸術センター『待月(つきまち)』 大江能楽堂 撮影:阿部綾子 味方玄/京都芸術センター『待月(つきまち)』 大江能楽堂 撮影:阿部綾子 味方玄/京都芸術センター『待月(つきまち)』 大江能楽堂 撮影:阿部綾子 味方玄/京都芸術センター『待月(つきまち)』 大江能楽堂 撮影:阿部綾子 味方玄/京都芸術センター『待月(つきまち)』 大江能楽堂 撮影:阿部綾子 味方玄/京都芸術センター『待月(つきまち)』 大江能楽堂 撮影:阿部綾子 味方玄/京都芸術センター『待月(つきまち)』 大江能楽堂 撮影:阿部綾子
YEAR
2010
DATES
11.16(火)
VENUE
大江能楽堂
DURATION
105
CITY
京都、日本
CATEGORY

味方玄
Shizuka Mikata

能楽・観世流シテ方。1966年能楽師・味方健の長男として生まれる。1971年『鞍馬天狗』花見で初舞台。1978年『猩々』で初シテ。1986年片山幽雪師(人間国宝)に内弟子入門。1990年『翁』千歳。1991年独立。1996年『猩々乱』1997年『道成寺』など大曲に挑戦する一方で、1992年NHK衛星放送「重低音スペシャル」に出演し能とシンセサイザーのジョイント、1998年「アルティ・ブヨウ・フェスティバル」ではモダンダンスとのデュエット出演と演出を行い、能楽の同時代性を追及。1994年ワシントン・ジャパンフェスティバル、1995年ニューヨーク薪能などの海外公演を経験。1996年から、独自の舞台世界を作り出すために「テアトル・ノウ」を主宰し、年1 〜2回の公演を実施している。2001年3月京都市芸術新人賞(平成12年度)を受賞。2004年1月京都府文化賞・奨励賞を受賞。2006年、淡交社より『能へのいざない』を出版。

松田正隆
Masataka Matsuda

HP: http://www.marebito.org/

1962年、長崎県に生まれる。1990年〜1997年まで劇団「時空劇場」代表を務め、劇作・演出を手がける。1996年『海と日傘』で岸田國士戯曲賞受賞。1997年『月の岬』で読売演劇大賞作品賞受賞。1998年『夏の砂の上』で読売文学賞受賞。舞台戯曲の他、黒木和雄監督作品『美しい夏キリシマ』にて映画脚本を手がけ、『紙屋悦子の青春』は原作として映画化されている。 2003年より「マレビトの会」を結成し、劇作及び演出活動を開始。マレビトの会の主な作品に『クリプトグラフ』(2007)、『声紋都市—父への手紙』(2009)、『PARKCITY』(2009)などがある。『クリプトグラフ』は、エジプト、中国、インドで巡演されるなど、その活躍は海外にも広がる。非日常の世界を構想しながらも、今日におけるリアルとは何かを思考している。京都を作品製作の拠点として創作を続ける。現在、京都造形芸術大学 舞台芸術学科客員教授。

演出・脚本味方玄
原作松田正隆
出演味方玄、河村晴道、茂山茂 他
製作京都芸術センター
共同製作KYOTO EXPERIMENT
助成芸術文化振興基金
主催(財)京都市芸術文化協会、KYOTO EXPERIMENT

ARCHIVE

  • 白井剛/京都芸術センター「演劇計画2009」 『静物画 - still life』 京都芸術センター 講堂 撮影:阿部綾子

    白井剛 / 京都芸術センター「演劇計画2009」

    静物画 – still life