公式プログラム

村川拓也

エヴェレットゴーストラインズ

村川拓也 『エヴェレットゴーストラインズ』 京都芸術センター 講堂 撮影:堀川高志

現実の不確かさ。ゆえの豊饒さへ。
ドキュメンタリー作家がラディカルに追求する演劇の可能性

京都造形芸術大学出身、ドキュメンタリー映像作家としてそのキャリアをスタートさせた村川拓也は、現実を素材にしながら、ドキュメンタリーやフィールドワークの手法を舞台作品にインストールして、実験的な作品を発表してきた。代表作『ツァイトゲーバー』では、障害者の介助する/される現場を舞台上に再現。観客1人をその場で舞台上に招き入れ、役を割り振ることで、戯曲、役者という舞台芸術の確固とした前提を揺るがせたまま、作品は淡々と進んでいく。

昨年上演された『エヴェレットラインズ』を下敷きにした今回の作品は、『ツァイトゲーバー』よりも一層、不確定性を強く打ち出した演出作品。村川が上演の数週間前に特定多数の出演者(候補)に手紙を出す。そこには、会場を訪れる時間、会場での行動すべてが指示されている。出演者(候補)は、ただその指示に従って行動すればよいのだが、ただし、全出演者(候補)が指示どおりに劇場へ現れるかは当人次第であり、当日誰が舞台に現れるかわからない、いわば、出演者未定の舞台である。

演劇の拠って立つところの寄る辺なさを衝くこの試みは、そのまま我々の生きる現実の不確定性を露わにするはず。目の前で起きていることだけが信じるに足るのか、目の前で起きていることさえも信じられないのか。豊かな矛盾をはらんだ村川拓也の作品。一瞬たりとも落ち着かない、スリリングな舞台となるのは間違いない。

村川拓也 『エヴェレットゴーストラインズ』 京都芸術センター 講堂 撮影:堀川高志 村川拓也 『エヴェレットゴーストラインズ』 京都芸術センター 講堂 撮影:堀川高志 村川拓也 『エヴェレットゴーストラインズ』 京都芸術センター 講堂 撮影:堀川高志 村川拓也 『エヴェレットゴーストラインズ』 京都芸術センター 講堂 撮影:堀川高志 村川拓也 『エヴェレットゴーストラインズ』 京都芸術センター 講堂 撮影:堀川高志 村川拓也 『エヴェレットゴーストラインズ』 京都芸術センター 講堂 撮影:堀川高志 村川拓也 『エヴェレットゴーストラインズ』 京都芸術センター 講堂 撮影:堀川高志 村川拓也 『エヴェレットゴーストラインズ』 京都芸術センター 講堂 撮影:堀川高志 村川拓也 『エヴェレットゴーストラインズ』 京都芸術センター 講堂 撮影:堀川高志 村川拓也 『エヴェレットゴーストラインズ』 京都芸術センター 講堂 撮影:堀川高志
YEAR
2014
DATES
10.2(木)-10.5(日)
VENUE
京都芸術センター 講堂
DURATION
70
LANGUAGE
日本語(英語字幕あり)
CITY
京都、日本
CATEGORY

村川拓也
Takuya Murakawa

HP: http://murakawatakuya.blogspot.jp/

演出家・映像作家。1982 年生まれ。2005 年、京都造形芸術大学卒業。2009 年まで、地点に演出助手として所属。独立後は演出家として活動を開始し、ドキュメンタリーやフィールドワークの手法を用いた作品を様々な分野で発表している。主な作品に『移動演劇 宮本常一への旅 地球4周分の歌』 ( 2010、引用文献:宮本常一 ) 、『ツァイトゲーバー』 (2011、2012、 F/T11 公募プログラム、大阪市立芸術創造館 ) 、
ドキュメンタリー映画『沖へ』 (2012)、AAF リージョナル・シアター2013『羅生門』(2013)、『エヴェレットラインズ』(2013)など。『ツァイトゲーバー』は各地で再演され、2014 年5 月にはHAUHebbel am Ufer(ベルリン)の「Japan Syndrome Art and Politics after Fukushima」にて上演された。

演出村川拓也
舞台監督浜村修司、磯村令子
照明葭田野浩介(RYU)
音響齋藤学(STAX)
映像嶋田好孝、小西小多郎
演出助手山村麻由美、豊山佳美
助成公益財団法人セゾン文化財団
製作村川拓也
共同製作KYOTO EXPERIMENT
主催KYOTO EXPERIMENT

ARCHIVE

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