公式プログラム

池田亮司

Ryoji Ikeda: concert pieces

池田亮司『Ryoji Ikeda: concert pieces』より『formula [ver.2.3]』 ロームシアター京都 2016 撮影:浅野豪

池田亮司コンサート作品を一挙上演。映像と音響の奔流に身を委ねる

池田はパリを拠点に世界的に活躍する、電子音楽家でヴィジュアル・アーティスト。音そのものの持つ本質的な特性とその視覚化を、数学的精度と徹底した美学で追及する極限的アプローチによって、池田亮司は世界に衝撃を与えてきた。

KYOTO EXPERIMENT2013で発表されたパフォーマンス『superposition』は、量子力学や量子情報理論の世界観を、美学的な視点でアプローチする、池田が次の段階へと移行した作品であり、多くの日本の観客から賞賛をもって迎えられた。

3年振りの京都での作品発表は、2000年以降のコンサート作品を一挙に体験出来る、まさに“総集編”とも言える企画。ダムタイプのメンバー、高谷史郎や藤本隆行も参加した『formula [ver.2.3]』(2000–)。世界に遍在するデータの存在、そしてデータが持つ多面性を提示し、その後のシリーズの出発点ともなった『C⁴I』(2004–)。巨視的かつ微視的に存在するデータに対する知覚の臨界点を提示した『datamatics [ver.2.0]』(2006–)に加え、日本初公開となる『matrix』を2016年改訂版として上演。

さらに『Ryoji Ikeda: concert pieces』が行われる期間には、劇場の中庭に巨大なスクリーンを設置、オーディオヴィジュアルインスタレーションの新作『the radar [kyoto]』を展開する。

池田亮司『Ryoji Ikeda: concert pieces』より『formula [ver.2.3]』 ロームシアター京都 2016 撮影:浅野豪 池田亮司『Ryoji Ikeda: concert pieces』より『datamatics [ver.2.0]』 ロームシアター京都 2016 撮影:浅野豪 池田亮司『Ryoji Ikeda: concert pieces』より『matrix』 ロームシアター京都 2016 撮影:浅野豪
YEAR
2016 AUTUMN
DATES
11.1(火)-11.6(日)
VENUE
ロームシアター京都 サウスホール
DURATION
formula [ver.2.3]: 40C⁴I: 43
datamatics [ver.2.0]: 50
matrix: 40
CITY
パリ、フランス
CATEGORY

formula [ver.2.3]
2000年から2005年にかけて発展させてきたシリーズ『formula [ver.2.3]』は、音の周波数とスクリーン上の動きが完全に同期、観る者を二進法の幾何学で描かれる空間に配置し、その知覚を増幅させるための闇が探究される。サイン波やパルス、ホワイトノイズなど池田のラディカルなアプローチが最大限に駆使されたサウンド、抽象的なコンピュータグラフィック、読解不能な高速度で疾走する膨大な量の実写シーケンスからなる映像、照明とが極めて高い精度で緻密に統合され、未体験の知覚領域へ誘う。

C⁴I
軍事的オペレーションにおける指揮統制のための情報伝達/情報処理システムをタイトルにした「C⁴I」(Command, Control, Communications, Computers and Intelligence)。ステージ上に設置されたスクリーンには、強烈な写実的インパクトを持ったグラフィック、繊細な自然の風景、様々な書物から引用されたテキストが次々と映しだされ、さらにそれらが抽象的な言語〈データ〉へと変化していく様が描き出される。そして、それらの映像にサウンドが完全な同期を果たし、観る者に自然と科学と哲学とが融合した圧倒的な視点を開示していく。

datamatics [ver.2.0]
微視的なDNAや分子から巨視的な宇宙まで、私たちの世界に浸透する不可視で多様な実体を持つ〈データ〉を知覚するための可能性を探る『datamatics』は、オーディオヴィジュアル・コンサート、インスタレーション、出版そしてCDへと展開してきたアートプロジェクト。本作『datamatics [ver.2.0]』は、2006年から発展させてきたシリーズの最終形。前バージョンのサウンドや映像、さらにはソースコードも含めたあらゆるオリジナル要素が客観的に脱構築されながら、作品の原理が再遂行され、一種のメタ的な『datamatics』とでも呼ぶべき新たなパートが立ち上がっている。

matrix
池田は本作『matrix』で、世界最大のマルチメディア・アート・フェスティバル「アルス・エレクトロニカ」音楽部門グランプリ(ゴールデン・ニカ賞)を受賞、世界の最先端を行くアーティストとしての称号を得た。『matrix』は、純粋なサインウェーブとホワイトノイズを彫刻的素材として用いたサウンド・インスタレーションのシリーズとして展開。鑑賞者が音場を通過すると、その動きが音と干渉することで、微妙な振動パターンが耳の周りに発生し、極めて個人的な経験を生み出す作品となった。今回2016バージョンとして再構築、コンサート形式で日本初公開される。

池田亮司
Ryoji Ikeda

HP: http://www.ryojiikeda.com/

1966 年岐阜出身、パリ在住。
日本を代表する電子音楽作曲家/アーティストとして、音そのものの持つ本質的な特性とその視覚化を、数学的精度と徹底した美学で追及している。視覚メディアとサウンドメディアの領域を横断して活動する数少ないアーティストとして、その活動は世界中から注目されている。
音楽活動に加え、「datamatics」シリーズ(2006-)、「test pattern」プロジェクト(2008-)、「spectra」シリーズ(2001-)など、音/イメージ/物質/物理的現象/数学的概念を素材に、見る者/聞く者の存在を包みこむ様なライブとインスタレーションを展開する。
カーステン・ニコライとのコラボレーション・プロジェクトである「cyclo.」(2000-)では、コンサート、CD、書籍を通じて、音の視覚化をリアルタイムで行うオーディオ・ヴィジュアル・モジュールと共に、ソフトウェアとコンピューターでプログラムされた音楽の中で、エラー構造と繰り返されるループを考察している。

formula [ver.2.3]

ディレクション、コンセプト、コンポジション池田亮司

formula [prototype]

映像素材、編集高谷史郎
コンピューターグラフィクス泊博雅
照明、舞台デザイン藤本隆行

formula [ver. 1.0 - 2.2 ]

コンピューターグラフィクス、編集松川昌平
製作Forma、池田亮司

C⁴I

ディレクション、コンセプト、映像、音楽池田亮司
コンピューターグラフィクス、映像編集松川昌平、角田大輔
委嘱山口情報芸術センター(YCAM)、2004
製作Forma

datamatics [ver.2.0]

ディレクション、コンセプト、コンポジション池田亮司
コンピューターグラフィクス、プログラミング松川昌平、平川紀道、徳山知永
共同委嘱AV Festival 06、ZeroOne、San Jose & ISEA 2006
共同製作ポンピドゥー・センター、山口情報芸術センター(YCAM)、2008
協力Recombinant Media Labs
製作Forma

matrix

コンセプト、コンポジション池田亮司
協賛アランヴェールホテル京都
主催KYOTO EXPERIMENT

ARCHIVE

  • datamatics [prototype-ver.2.0], 2006- © Ryoji Ikeda photo by Ryuichi Maruo, courtesy of Yamaguchi Center for Arts and Media (YCAM)

    池田亮司

    datamatics [ver.2.0]

  • 池田亮司『superposition』 京都芸術劇場 春秋座 撮影:福永一夫

    池田亮司

    superposition

  • 池田亮司『the radar [kyoto]』 ロームシアター京都 ローム・スクエア 2016 撮影:浅野豪

    池田亮司

    the radar [kyoto]