公式プログラム

シャンカル・ヴェンカテーシュワラン/シアター ルーツ&ウィングス

水の駅

シャンカル・ヴェンカテーシュワラン/シアター ルーツ&ウィングス『水の駅』 京都芸術劇場 春秋座 2016 撮影:守屋友樹

現代インドから太田省吾へ、沈黙劇の可能性を問いかける

2007年に亡くなった演出家、劇作家の太田省吾による「沈黙劇」は、没後10年を前に注目が高まりつつある。一切のセリフを廃し、極端に遅い動作を役者に課す沈黙劇は、社会的属性を剥ぎ取られた原初の人間を浮かび上がらせ、見る者に永遠につづく時間、超越的な宇宙に触れる契機を与える。世代の離れた日本の若手から海外の演出家まで、沈黙劇の新たな舞台化の試みが続いている。

シャンカル・ヴェンカテーシュワランは、「ケーララ州国際演劇祭」の芸術監督にして、インド最注目の演出家。彼が2011年に取り組んだ作品が、太田の代表作『水の駅』だった。

舞台上にぽつりと設けられた水飲み場。蛇口から細く流れ続けるひと筋の水。この「水の駅」をさまざまな人が訪れ、去っていく…。ごくシンプルなこの設定に、多民族、多言語国家のインド全土から集められた役者が対峙する本作は、これまで日本でつくられてきた沈黙劇とはまったく違った意味を帯びるだろう。太田省吾への21世紀インドからの新たなレスポンスとして、沈黙劇の可能性を問いかける。

シャンカル・ヴェンカテーシュワラン/シアター ルーツ&ウィングス『水の駅』 京都芸術劇場 春秋座 2016 撮影:守屋友樹 シャンカル・ヴェンカテーシュワラン/シアター ルーツ&ウィングス『水の駅』 京都芸術劇場 春秋座 2016 撮影:守屋友樹 シャンカル・ヴェンカテーシュワラン/シアター ルーツ&ウィングス『水の駅』 京都芸術劇場 春秋座 2016 撮影:守屋友樹 シャンカル・ヴェンカテーシュワラン/シアター ルーツ&ウィングス『水の駅』 京都芸術劇場 春秋座 2016 撮影:守屋友樹 シャンカル・ヴェンカテーシュワラン/シアター ルーツ&ウィングス『水の駅』 京都芸術劇場 春秋座 2016 撮影:守屋友樹 シャンカル・ヴェンカテーシュワラン/シアター ルーツ&ウィングス『水の駅』 京都芸術劇場 春秋座 2016 撮影:守屋友樹 シャンカル・ヴェンカテーシュワラン/シアター ルーツ&ウィングス『水の駅』 京都芸術劇場 春秋座 2016 撮影:守屋友樹 シャンカル・ヴェンカテーシュワラン/シアター ルーツ&ウィングス『水の駅』 京都芸術劇場 春秋座 2016 撮影:守屋友樹
YEAR
2016 AUTUMN
DATES
11.12(土)-11.13(日)
VENUE
京都芸術劇場 春秋座(特設客席)
DURATION
110
CITY
アタパディ、
ケララ州、インド
CATEGORY

シャンカル・ヴェンカテーシュワラン
Sankar Venkateswaran

HP: http://theatreraw.jimdo.com/

1979年インド・ケーララ州カリカット生まれ。カリカット大学演劇学部を首席で卒業後、シンガポールの演劇学校シアター・トレーニング・アンド・リサーチ・プログラムに3年間留学。帰国後、シアタールーツ&ウィングスを旗揚げする。これまでに日本の舞台女優、美加理主演による『山脈の子』(2008)を含む、5作品を発表、インド国内にて高い評価を得ている。最新作はドイツのミュンヘン・フォルクスシアターにて演出を務めた『暗黒の日』(2016)。
2009年、国際交流基金JENESYSプログラムにより来日、長野県松本市に3ヶ月滞在。2011年、スイス芸術財団の招聘によりチューリッヒにてアーティスト・イン・レジデンスを行う。2012年、国際イプセン奨学金受賞(ノルウェー)。現在は演出活動の傍ら、インド国内外の劇団や演劇学校にて、独自の俳優トレーニング法を取り入れたワークショップを開催している。2015、2016年、「ケーララ州国際演劇祭」の芸術監督を務めた。

太田省吾
Shogo Ota

1939年中国済南市に生まれる。1970年より1988年まで転形劇場を主宰。1978年『小町風伝』で岸田國士戯曲賞を受賞。1960年代という喧騒の時代に演劇活動を開始しながら、一切の台詞を排除した「沈黙劇」という独自のスタイルを確立する。代表作『水の駅』は沈黙劇三部作と称され、現在でも世界各地で作品が上演されている。また、『飛翔と懸垂』(1975)、『裸形の劇場』(1980)など、数々の演出論、エッセイを著している。
転形劇場の解散後は、藤沢市湘南台文化センター市民シアター芸術監督、近畿大学文芸学部芸術学科教授を経て、2000年の京都造形芸術大学映像・舞台芸術学科開設や、続く2001年の同学舞台芸術研究センターの開設に深く関わり、日本現代演劇の環境整備に力を注いだ。2007年、67歳で逝去。

太田省吾
ボイド眞理子
演出シャンカル・ヴェンカテーシュワラン
出演ムーン・ムーン・シン、ラヴィンドラ・ヴィジャイ・S、シャージ・スレーンドラナード、ヴェヌーリ・ペレラ、アニルドゥ・ナーヤル、カヴィター・スリーニヴァーサン、ヤシュワント・シヴァッパ、マンダーキニー・ゴースワーミー、スミタ・P、ジャヤスーリヤ・クマーラ・ピッライ、サーナンダン・V・シャンカラン、アーナンダサーミー、チャンドラ・ニーナサム、ゴーパーラクリシュナン・K
演出助手ラジーヴ・ヴィジャヤン 
制作鶴留聡子 
舞台美術カミイケタクヤ 
照明藤原康弘(RYU) 
音響宮田充規 
舞台監督夏目雅也
舞台監督助手有澤京花
舞台美術アシスタント 竹腰かなこ、谷口継夏
舞台美術協力十河圭一、谷口継夏
宣伝美術相模友士郎
制作川原美保(京都造形芸術大学舞台芸術研究センター)
Special Thanks太田美津子、山田せつ子(京都造形芸術大学舞台芸術研究センター主任研究員)

平成28年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業

協力国際交流基金ニューデリー日本文化センター、株式会社ライフ総合舞台
主催KYOTO EXPERIMENT、京都造形芸術大学舞台芸術研究センター