公式プログラム

山城知佳子

『土の人』(展示)
『あなたをくぐり抜けて―海底でなびく 土底でひびく あなたのカラダを くぐり抜けて―』(パフォーマンス)

Photo by Kai Maetani

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現実とフィクションが交錯し、濃密なイメージが去来する
ヒューマンビートボックスの振動をトリガーに

山城知佳子は、時に自身も被写体として写真や映像のフレームに入りこみながら、土地や個人の記憶から呼び起こされるリアリティを皮膚感覚とともに感じさせる作品を発表してきた。その制作プロセスにとって、「身体」は欠くべからざる存在だ。たとえば出身地である沖縄の過酷な戦争体験の証言を聞き、自分たちの現実との距離や齟齬を自覚した結果、山城は証言者の声を自ら繰り返し模倣するという手段を選んだ。他者の声を身体の内に容れるという、身体を用いた他者への接近。
鳥が落とした糞の中にまぎれていた種子が大地に横たわる人々を覚醒させる――神話めいた力を感じさせるシーンで始まる3画面映像インスタレーション『土の人』は、沖縄と、その歴史において沖縄と相似した経験を持つ韓国の済州島で撮影された。現実の容易ならざる状況と詩的なフィクションが画面の中で交錯する。沖縄戦を記録したサイレントの映像にヒューマンビートボックスを重ねるとき、身体性を持ったイメージとして、かつて/これからの戦争への想像力が起動する。
会期中には、『土の人』から発展したライブパフォーマンスが行われる。肌を震わせる音、言葉、声、映像。あらゆる要素が分かちがたく混交し、身体はまた新しい想像力の旅を経験することになるだろう。

山城知佳子『あなたをくぐり抜けて―海底でなびく 土底でひびく あなたのカラダを くぐり抜けて―』 京都芸術センター  撮影:前谷開 山城知佳子『あなたをくぐり抜けて―海底でなびく 土底でひびく あなたのカラダを くぐり抜けて―』 京都芸術センター  撮影:前谷開 山城知佳子『あなたをくぐり抜けて―海底でなびく 土底でひびく あなたのカラダを くぐり抜けて―』 京都芸術センター  撮影:前谷開 山城知佳子『あなたをくぐり抜けて―海底でなびく 土底でひびく あなたのカラダを くぐり抜けて―』 京都芸術センター  撮影:前谷開 山城知佳子『あなたをくぐり抜けて―海底でなびく 土底でひびく あなたのカラダを くぐり抜けて―』 京都芸術センター  撮影:前谷開 山城知佳子『あなたをくぐり抜けて―海底でなびく 土底でひびく あなたのカラダを くぐり抜けて―』 京都芸術センター  撮影:前谷開 山城知佳子『あなたをくぐり抜けて―海底でなびく 土底でひびく あなたのカラダを くぐり抜けて―』 京都芸術センター  撮影:前谷開 山城知佳子『あなたをくぐり抜けて―海底でなびく 土底でひびく あなたのカラダを くぐり抜けて―』 京都芸術センター  撮影:前谷開 山城知佳子『あなたをくぐり抜けて―海底でなびく 土底でひびく あなたのカラダを くぐり抜けて―』 京都芸術センター  撮影:前谷開
YEAR
2018
DATES
[展示] 10.6(土)-11.18(日)
[パフォーマンス]
10.12(金)-10.13(土)
VENUE
[展示]
京都芸術センター ギャラリー 北・南
[パフォーマンス]
京都芸術センター フリースペース
DURATION
50分
CITY
沖縄、日本
CATEGORY

山城知佳子
Chikako Yamashiro

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1976 年沖縄生まれ。2002 年沖縄県立芸術大学大学院環境造形専攻修了。写真や映像等を使い、時には自身も被写体となりながら出身地・沖縄を主題に作品を制作している。2009 年、沖縄戦の継承をテーマに体験者の言葉をなぞるパフォーマンスを映像作品にした『あなたの声は私の喉を通った』以降、フィクション性の高い映像作品へと移行する。近年はダンスパフォーマーを招いた映画や舞台など、ジャンルを超えた出会いを求めコラボレーションを試行する。個展に「肉屋の女」(森美術館 MAMプロジェクト2012–2013)、近年の主な展覧会に「アジアの女性アーティスト展:アジアをつなぐ―境界を生きる女たち 1984–2012」(福岡アジア美術館ほか 2012–2013)、あいちトリエンナーレ2016、「From Generation to Generation: Inherited Memory and Contemporary Art」(ユダヤ現代美術館、アメリカ 2016–2017)、「Asia Pacific Breweries Foundation Signature Art Prize 2018」(シンガポール美術館、シンガポール、2018 *大賞にノミネート)などがある。「Asian Art Award 2017」大賞(2017)、オーバーハウゼン国際短編映画祭(ドイツ、2018)で女性作家に贈られる「The Zonta賞」受賞。

www.suijonohito.com

[ 展示 ]
撮影・編集山城知佳子
映像設営田中信至
音響高木創
[ パフォーマンス ]
構成・演出・映像山城知佳子
出演Sh0h(HUMAN BEATBOX ARTIST)、DJ
SHOTA(DJ)、Tokiii(RAPPER)、ほか
ライブカメラ金成基
映像設営・操作小西小多郎
音響高木創
照明魚森理恵(kehaiworks)、木内ひとみ
作曲屋比久理夏(沖縄県立芸術大学)
身体操作指導・デザインQUICK(MuDA)
リサーチ協力鶴見幸代、アラカキヒロコ、西永怜央菜、伊是名敦、田中洋
キャスティング協力橋爪皓佐、西岡美恵子
助監督谷竜一(京都芸術センター )
ドラマトゥルク野村政之
共同キュレーター山本麻友美(京都芸術センター)
リサーチ助成公益財団法人テルモ生命科学芸術財団
助成平成30年度文化庁 文化芸術創造拠点形成事業
主催KYOTO EXPERIMENT、京都芸術センター、KYOTO STEAMー世界文化交流会ー実行委員会