公式プログラム

ネリシウェ・ザバ

『Bang Bang Wo』『Plasticization』

Photo by Takuya Matsumi

闘争の最前線としての身体が告発する
モノと消費が統べる世界のポリティクス

ヨハネスブルグの南西、反アパルトヘイト運動の象徴とも言えるソウェト地区に生まれ育ち、現在も南アフリカを拠点に活動する振付家ネリシウェ・ザバ。黒人女性は多くのステレオタイプにさらされる「エキゾチズムの女王」であると語るザバの作品は、自身の身体そのものを政治的な場として捉え、そこに注がれるまなざしの政治性を、鮮やかに、そして時にユーモラスに問い返す。
中国語で「help」を意味する『Bang Bang Wo』は、現代のグローバル社会における支援についてのレクチャーパフォーマンスだ。上演される土地の文脈に応じて書き換えられるテキストを滔々と語りながら、ザバはビニールに詰められた異なる種類の穀物を壁のように積み上げていく。善なる行為と見なされている支援が、助けるものと助けられるもののあいだにどのような力学を否応なく生み出してしまうのか。
ありふれたプラスチックバッグひとつでいくつものアイデンティティを渡り歩く『Plasticization』では、身体が性的な存在であると同時に政治的でもあることが浮き彫りになる。人間とプラスチックの愛憎半ばするアンビバレントな関係。わたしたちが自らを守るために必要とする無菌的なプラスチックは、しかし、自然に還ることは決してなく、この世界に残りつづける脅威となる。

YEAR
2019
DATES
10.19(土)-10.20(日)
VENUE
THEATRE E9 KYOTO
DURATION
Bang Bang Wo:40分
Plasticization:20分
LANGUAGE
英語(日本語字幕あり)
CITY
ヨハネスブルグ、南アフリカ
CATEGORY
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当日パンフレット

ネリシウェ・ザバ
Nelisiwe Xaba

1970年生まれ。南アフリカ出身の振付家・パフォーマー。黒人女性の身体やジェンダーのステレオタイプに挑戦し、フェミニズムや人種にまつわる政治性に主題を置いた作品を制作。美術家・デザイナー・演劇およびテレビの演出家・詩人・ミュージシャンといった、様々な分野のアーティストとのコラボレーションを展開。作品『Plasticization』は、世界各国で巡回公演が行われている。2013年には、ヴェネチア・ビエンナーレの南アフリカ館における「Imaginary Fact – Contemporary South African Art and the Archive」展の一環として、『The Venus』を発表。同年、マック・J・Van・ヴェーレンとの共同制作パフォーマンス作品『Uncles & Angels』の映像版が、FNB アート賞を受賞。2016年には、Goodman Gallery(南アフリカ)の50周年を記念するイベントで『Urban Mermaid』を発表。同作品はベルリン・フェストシュピーレでも上演されている。最新作『Bang Bang Wo』は、 2017年にThe centre for the less good idea(南アフリカ)で初演を迎えている。

コンセプト・演出・出演ネリシウェ・ザバ
マルチメディア・アシスタントカンディダ・メルウェ
助成一般財団法人地域創造[NEW VISION 舞台芸術/ジェンダー/社会]、ナショナル・アーツ・カウンシ ル・南アフリカ、The Centre for the Less Good Idea
主催KYOTO EXPERIMENT