kyotoexperiment

KYOTO EXPERIMENT 2023は
閉幕しました。
次回をお楽しみに!

チケット

サポーター

magazine

ディレクターズ・メッセージ 2021 SPRING

2020.12.15

更なるエクスペリメンタルな領域へ

11回目を迎えるKYOTO EXPERIMENTは、私たち3名の共同ディレクターという新体制による、フェスティバルの新たなスタートです。橋本裕介前プログラムディレクターからディレクションを受け継ぎ、共同ディレクターチームとして始動したのは2019年4月。以来、2020年度のフェスティバルに向けて準備をしてきましたが、その過程で私たちを取り巻く世界は大きく変化しました。KYOTO EXPERIMENT 2020として用意していたフェスティバルは、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により秋の開催を見送り、2021 SPRINGとして2021年春に開催することになりました。
その対応の中で、変更を余儀なくされ、また当初の想定とは異なる形になったプログラムもありますが、この「KYOTO EXPERIMENT」というフェスティバルで私たちが実現したいことの多くは変わりません。準備を始めてから1年以上が経ったいま、新たなフェスティバルの形とプログラムをみなさんと共有できることを嬉しく思います。

新たな出発に際して、3人でのミーティングを膨大に持つ中で互いに問い続け、プログラムに反映していったいくつかのことがあります。
ひとつは、「KYOTO EXPERIMENT=京都の実験」という名を冠すこのフェスティバルにおいて、どのような舞台芸術の実験が可能なのか?という問いです。KYOTO EXPERIMENTは、文字通り京都という街において実験的な舞台芸術を紹介するフェスティバルです。「実験的」とはどういうことなのか、京都という都市において実験的表現を創作し共有してい くことにどんな意味があるのか。共同ディレクションの始点からこれらの問いを持ち続ける中で、社会の様相も変化を遂げていきました。国内においても国際的な社会においても、他者に対する非寛容性や分断、経済格差、環境危機など、グローバリゼーショ ンがもたらす負の側面ともいえる諸問題が叫ばれる中で、なぜ「実験的」表現を国際舞台芸術祭という場で追求していくべきなのか。こうしたことを考える中で、ますます分裂し、また二極化していく世界においては、KYOTO EXPERIMENTという国際性と創造性を有するプラットフォームからこそ、何かと何かの間、未知やわからないこと、曖昧さ、つまりそうした実験的表現に焦点を当て、生み出していくことが重要ではないかと考えるようになりました。
誰もが「わかる」のではなく「わからない」可能性のある実験的表現こそが思考の領域を広げ、これからの時代におけ る新たな価値観や寛容性を生み出すのではないか。そしてそれができるのは、つねに新たな視点や予想外のやり方を既存の価値観や方法論に持ち込むことのできる、表現者たるアーティストではないでしょうか。また、「京都」という、多く の大学や芸術創造拠点、先端企業が位置する都市においては、アーティストが新たなアイディアを異なる分野とつなげな がら展開していくポテンシャルが十分にあることから、実験的表現をこの街で展開することに大きな意義を見出しました。
これらのことから導き出したのは、既存の表現形式を飛び越えるもの、ある表現形式と別の表現形式のハイブリッドを生み出したりそれらの間を提示するもの、プロセス主導型の表現、また京都をはじめとする関西地域で展開されてきた表 現活動を見直し発展させる表現やリサーチをプログラムに据えることです。こうした表現は、知らず知らずの間に私たちが線を引いてしまっている認知領域を軽やかに飛び越え、また京都という創造都市の可能性を存分に感じさせるものであると考えています。

もうひとつ重要な問いは、フェスティバルを鑑賞する場ではなく、思考する場にするためにはどのような提案が必要か、ということです。上演される作品をすべての中心に据えるのではなく、それを生み出す環境やそこから社会に派生する出来事をもフェスティバルの一環として捉えることはできないか。また、毎年開催されるフェスティバルとフェスティバルの間に思考の関係性を創っていくことは可能だろうか。これらのことから、Kansai Studies (リサーチプログラム)、 Shows (上演プログラム)、Super Knowledge for the Future (エクスチェンジプログラム、略称 SKF) という3つのプログラムを柱とした形でのフェスティバルを考えました。この骨組みがフェスティバルの可能性をひらき、アーティストと観客が互いを発見すると共に、対話を生み出す新たな関係性を創り出すことを願っています。

Kansai Studies は、KYOTO EXPERIMENTが拠点とする京都、そして関西地域をアーティストとともにリサーチするプログラムで、そのプロセスをウェブサイト上で公開していきます。今年度は、私たちの生活に欠かせない「水」をテーマに したリサーチを進めており、アーティストならではの視点によるその過程は、思考の反転や予想外の出会いと展開に満ちています。このプログラムが KYOTO EXPERIMENTの思考のベースとなり、ゆくゆくは京都で創作する国内外のアーティストの立脚点となることも目指していることのひとつです。
Showsは、いわゆる鑑賞型のプログラムですが、舞台芸術におけるさまざまな境界線に注目し、そうした境界線への問いを緩やかであったり鋭くであったり、独自のやり方で投げかける表現を配置しています。何かの答えを示すのではなく、 問いの設定方法やそのプロセス、問いから導き出される対話の糸口を提示する表現に注目しました。また、Showsではこ うした表現を生み出すアーティストの創作を促進していきます。
SKFは、フェスティバルを構成するにあたり背後にあるさまざまな事象や、Showsの演目でトピックとなっている事象、または舞台芸術に限らずいまの社会において重要な事象をトークやワークショップなど観劇とは異なるフォーマットで取り上げ、対話の場を開いていくプログラムです。「未来に役立つスーパー知識」がこのプログラムでシェアされ、議論やエクスチェンジ、新たなアイディアを生み出すことで、未来のフェスティバルにも影響を与えていくことを目指しています。

実験的表現は、ひとつの形を規定するのではなく、常に変化を続けていくものでしょう。まさにその変化し続ける表現のあり方こそ、「いま」を規定することなく複数の形で具現化しながら、未来に向けてさらなる変容を続ける可能性を秘めているものだと信じます。その変容のプロセスにみなさんと共に参加していくことこそ、このフェスティバルの目的であり、これからの新たな挑戦を共有し、共にエクスペリメンタルな日々を過ごすことを楽しみにしています。

最後に、新型コロナウィルス感染症拡大という未曾有の状況に際し、度重なる変更にも大きな理解を示しフェスティバルに力を与えてくれたアーティスト、そして関係者、スタッフのみなさんに感謝します。

KYOTO EXPERIMENT 共同ディレクター
川崎陽子 塚原悠也 ジュリエット・礼子・ナップ

一覧に戻る

あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆよらりるれろわゐゑをがぎぐげござじずぜぞだぢづでどばびぶべぼぱぴぷぺぁぃぅぇぉっゃゅアイウエオカキクケコサシスセソタチツテトナニヌネノハヒフヘホマミムメモヤユヨラリルレロワヰヱヲガギグゲゴザジズゼゾダヂズデドバビブベボパピプペポァィゥェォッャュヴ亜哀挨愛曖悪握圧扱宛嵐安案暗以衣位囲医依委威為畏胃尉異移萎偉椅彙意違維慰遺緯域育一壱逸茨芋引印因咽姻員院淫陰飲隠韻右宇羽雨唄鬱畝浦運雲永泳英映栄営詠影鋭衛易疫益液駅悦越謁閲円延沿炎怨宴媛援園煙猿遠鉛塩演縁艶汚王凹央応往押旺欧殴桜翁奥横岡屋億憶臆虞乙俺卸音恩温穏下化火加可仮何花佳価果河苛科架夏家荷華菓貨渦過嫁暇禍靴寡歌箇稼課蚊牙瓦我画芽賀雅餓介回灰会快戒改怪拐悔海界皆械絵開階塊楷解潰壊懐諧貝外劾害崖涯街慨蓋該概骸垣柿各角拡革格核殻郭覚較隔閣確獲嚇穫学岳楽額顎掛潟括活喝渇割葛滑褐轄且株釜鎌刈干刊甘汗缶完肝官冠巻看陥乾勘患貫寒喚堪換敢棺款間閑勧寛幹感漢慣管関歓監緩憾還館環簡観韓艦鑑丸含岸岩玩眼頑顔願企伎危机気岐希忌汽奇祈季紀軌既記起飢鬼帰基寄規亀喜幾揮期棋貴棄毀旗器畿輝機騎技宜偽欺義疑儀戯擬犠議菊吉喫詰却客脚逆虐九久及弓丘旧休吸朽臼求究泣急級糾宮救球給嗅窮牛去巨居拒拠挙虚許距魚御漁凶共叫狂京享供協況峡挟狭恐恭胸脅強教郷境橋矯鏡競響驚仰暁業凝曲局極玉巾斤均近金菌勤琴筋僅禁緊錦謹襟吟銀区句苦駆具惧愚空偶遇隅串屈掘窟熊繰君訓勲薫軍郡群兄刑形系径茎係型契計恵啓掲渓経蛍敬景軽傾携継詣慶憬稽憩警鶏芸迎鯨隙劇撃激桁欠穴血決結傑潔月犬件見券肩建研県倹兼剣拳軒健険圏堅検嫌献絹遣権憲賢謙鍵繭顕験懸元幻玄言弦限原現舷減源厳己戸古呼固股虎孤弧故枯個庫湖雇誇鼓錮顧五互午呉後娯悟碁語誤護口工公勾孔功巧広甲交光向后好江考行坑孝抗攻更効幸拘肯侯厚恒洪皇紅荒郊香候校耕航貢降高康控梗黄喉慌港硬絞項溝鉱構綱酵稿興衡鋼講購乞号合拷剛傲豪克告谷刻国黒穀酷獄骨駒込頃今困昆恨根婚混痕紺魂墾懇左佐沙査砂唆差詐鎖座挫才再災妻采砕宰栽彩採済祭斎細菜最裁債催塞歳載際埼在材剤財罪崎作削昨柵索策酢搾錯咲冊札刷刹拶殺察撮擦雑皿三山参桟蚕惨産傘散算酸賛残斬暫士子支止氏仕史司四市矢旨死糸至伺志私使刺始姉枝祉肢姿思指施師恣紙脂視紫詞歯嗣試詩資飼誌雌摯賜諮示字寺次耳自似児事侍治持時滋慈辞磁餌璽鹿式識軸七叱失室疾執湿嫉漆質実芝写社車舎者射捨赦斜煮遮謝邪蛇尺借酌釈爵若弱寂手主守朱取狩首殊珠酒腫種趣寿受呪授需儒樹収囚州舟秀周宗拾秋臭修袖終羞習週就衆集愁酬醜蹴襲十汁充住柔重従渋銃獣縦叔祝宿淑粛縮塾熟出述術俊春瞬旬巡盾准殉純循順準潤遵処初所書庶暑署緒諸女如助序叙徐除小升少召匠床抄肖尚招承昇松沼昭宵将消症祥称笑唱商渉章紹訟勝掌晶焼焦硝粧詔証象傷奨照詳彰障憧衝賞償礁鐘上丈冗条状乗城浄剰常情場畳蒸縄壌嬢錠譲醸色拭食植殖飾触嘱織職辱尻心申伸臣芯身辛侵信津神唇娠振浸真針深紳進森診寝慎新審震薪親人刃仁尽迅甚陣尋腎須図水吹垂炊帥粋衰推酔遂睡穂随髄枢崇数据杉裾寸瀬是井世正生成西声制姓征性青斉政星牲省凄逝清盛婿晴勢聖誠精製誓静請整醒税夕斥石赤昔析席脊隻惜戚責跡積績籍切折拙窃接設雪摂節説舌絶千川仙占先宣専泉浅洗染扇栓旋船戦煎羨腺詮践箋銭潜線遷選薦繊鮮全前善然禅漸膳繕狙阻祖租素措粗組疎訴塑遡礎双壮早争走奏相荘草送倉捜挿桑巣掃曹曽爽窓創喪痩葬装僧想層総遭槽踪操燥霜騒藻造像増憎蔵贈臓即束足促則息捉速側測俗族属賊続卒率存村孫尊損遜他多汰打妥唾堕惰駄太対体耐待怠胎退帯泰堆袋逮替貸隊滞態戴大代台第題滝宅択沢卓拓託濯諾濁但達脱奪棚誰丹旦担単炭胆探淡短嘆端綻誕鍛団男段断弾暖談壇地池知値恥致遅痴稚置緻竹畜逐蓄築秩窒茶着嫡中仲虫沖宙忠抽注昼柱衷酎鋳駐著貯丁弔庁兆町長挑帳張彫眺釣頂鳥朝貼超腸跳徴嘲潮澄調聴懲直勅捗沈珍朕陳賃鎮追椎墜通痛塚漬坪爪鶴低呈廷弟定底抵邸亭貞帝訂庭逓停偵堤提程艇締諦泥的笛摘滴適敵溺迭哲鉄徹撤天典店点展添転填田伝殿電斗吐妬徒途都渡塗賭土奴努度怒刀冬灯当投豆東到逃倒凍唐島桃討透党悼盗陶塔搭棟湯痘登答等筒統稲踏糖頭謄藤闘騰同洞胴動堂童道働銅導瞳峠匿特得督徳篤毒独読栃凸突届屯豚頓貪鈍曇丼那奈内梨謎鍋南軟難二尼弐匂肉虹日入乳尿任妊忍認寧熱年念捻粘燃悩納能脳農濃把波派破覇馬婆罵拝杯背肺俳配排敗廃輩売倍梅培陪媒買賠白伯拍泊迫剥舶博薄麦漠縛爆箱箸畑肌八鉢発髪伐抜罰閥反半氾犯帆汎伴判坂阪板版班畔般販斑飯搬煩頒範繁藩晩番蛮盤比皮妃否批彼披肥非卑飛疲秘被悲扉費碑罷避尾眉美備微鼻膝肘匹必泌筆姫百氷表俵票評漂標苗秒病描猫品浜貧賓頻敏瓶不夫父付布扶府怖阜附訃負赴浮婦符富普腐敷膚賦譜侮武部舞封風伏服副幅復福腹複覆払沸仏物粉紛雰噴墳憤奮分文聞丙平兵併並柄陛閉塀幣弊蔽餅米壁璧癖別蔑片辺返変偏遍編弁便勉歩保哺捕補舗母募墓慕暮簿方包芳邦奉宝抱放法泡胞俸倣峰砲崩訪報蜂豊飽褒縫亡乏忙坊妨忘防房肪某冒剖紡望傍帽棒貿貌暴膨謀頬北木朴牧睦僕墨撲没勃堀本奔翻凡盆麻摩磨魔毎妹枚昧埋幕膜枕又末抹万満慢漫未味魅岬密蜜脈妙民眠矛務無夢霧娘名命明迷冥盟銘鳴滅免面綿麺茂模毛妄盲耗猛網目黙門紋問冶夜野弥厄役約訳薬躍闇由油喩愉諭輸癒唯友有勇幽悠郵湧猶裕遊雄誘憂融優与予余誉預幼用羊妖洋要容庸揚揺葉陽溶腰様瘍踊窯養擁謡曜抑沃浴欲翌翼拉裸羅来雷頼絡落酪辣乱卵覧濫藍欄吏利里理痢裏履璃離陸立律慄略柳流留竜粒隆硫侶旅虜慮了両良料涼猟陵量僚領寮療瞭糧力緑林厘倫輪隣臨瑠涙累塁類令礼冷励戻例鈴零霊隷齢麗暦歴列劣烈裂恋連廉練錬呂炉賂路露老労弄郎朗浪廊楼漏籠六録麓論和話賄脇惑枠湾腕𠮷×ん々吾