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事務局インターンシップ募集【締切:5月9日(月)必着】
2022.2.16

舞台芸術の未来を創造する現場へ——
京都発の国際舞台芸術祭「KYOTO EXPERIMENT」の運営事務局でのインターンシップを募集します。2010年に始まった「KYOTO EXPERIMENT」は、毎年、国内および世界各地の先鋭的・実験的な舞台芸術作品を制作・紹介してきた、国内有数の舞台芸術祭です。2020年度からは、新体制のもと、文化芸術のプラットフォームとしてさらなる飛躍を試みるプログラムを展開しています。
この舞台芸術祭の運営を担うKYOTO EXPERIMENT事務局では、次代の文化芸術を支える人材育成の一環として、毎年、長期インターンシップ研修を行っています。国内外にネットワークを持つ舞台芸術祭の運営現場で、実践から学ぶことの大切さを理解し、「KYOTO EXPERIMENT」をともに支えてくださる方のご応募をお待ちしています。
インターンシップの意味
— 次代の文化芸術を支える人材を育成するために —
●長期間研修から得ること
職場見学や業界理解の機会にとどまらず、将来のキャリアパスを見据え、現場を中心とした実務に挑戦する機会となります。その中で物事の考え方や実行の仕方、情報のまとめ方と活用の仕方、ネットワーク構築の重要性、困難な状況でのふるまい等について理解し、自分の将来において不可欠な能力が何かを知る機会となります。
●文化芸術を担う運営現場を知ること
一言に舞台芸術と言っても、実は多くの職種・職能が集まってその環境を支えていること、それぞれの仕事の流儀、働き方の多様性を知ることができます。研修後半には、事務局スタッフのサポートおよび運営の一部を担当し、スタッフのアドバイスを受けながら、運営実務を学んでいきます。
●コミュニケーションから学ぶこと
事務局スタッフだけでなく、舞台芸術祭に関わるさまざまな人々とのコミュニケーションを通して、職業への理解を深め、文化芸術と社会がどのように関わり合っているのかを知ることができます。今後、自分がどのようなかたちで舞台芸術と関わっていきたいかを深く考える機会となります。
インターンシップについて、詳しく知りたい方のためにオンライン事前説明会を行います。
日時:2022年4月19日(火) 17:30-18:30
申込みはこちらから☞応募フォーム
<募集概要>
◎募集対象
舞台芸術祭やイベントなどの準備・運営に関心がある方
芸術文化を通して地域社会に貢献する活動に関心がある方
◎応募資格
18歳以上であること【高校生不可/未成年の方は保護者の同意要】
期間中(下記研修日程参照)の研修に参加できること
基本的なPCスキルがあること
事務局スタッフの一員としての自覚と責任感を持って活動ができること
主体性と向上心を持ち、積極的に研修に臨めること
日本語でのコミュニケーションが可能なこと
<研修概要>
2021年6月以降の約6ヶ月にわたり、舞台芸術祭の準備から終了までの運営等に携わる長期実践型プログラムです。8-11月は事務局研修と平行して、コース別の実践研修を行います。
芸術祭開催期間 2022年10月1日(土)-23日(日)
◎研修日程(原則5時間/日、休憩含む。ただし芸術祭開催期間中は8時間/日)
6月中旬-7月、11-12月中旬…週2日
8-9月…週3日
芸術祭開催期間中…週4日
◎主な研修スケジュール
6月中旬-7月:舞台芸術祭に関する研修(レクチャー、ワークショップ、劇場見学)
事務局研修(事務局運営補助、開催準備に関する研修)
8-10月:コース別研修(コース詳細は下記)
11-12月中旬:事務局研修(事務局運営補助等)
◎コース別研修(詳細は下記/7月に面談後、コース最終決定)
【事務局運営コース】
・舞台芸術祭運営業務の補助(例:受付業務、顧客管理、関連企画補佐、ボランティア活動運営補佐、アンケート集計、トークイベント等の記録)
・宣伝業務の補助(例:印刷物・案内状等の発送、印刷物、掲載記事の管理)
【舞台技術コース】
・舞台技術に関する業務の補助(例:技術打合せ補佐、各種小道具の事前リサーチ・手配・管理、舞台美術の制作補佐)
・公演に関する業務の補助(例:設営・リハーサル立会・進行補佐、公演本番の進行補佐)
【広報宣伝コース】
・広報に関する業務の補助(例:広報印刷物の編集・校正・配架、PRイベント実施補佐)
・宣伝に関する業務の補助(例:簡易チラシ等の制作、ウェブサイト・SNS等のコンテンツ制作・運用、印刷物等発送作業)
<応募詳細>
◎募集人数
若干名
◎研修地
KYOTO EXPERIMENT事務局(京都市中京区,最寄り駅:京都市営地下鉄烏丸線「丸太町駅」より徒歩2分)
*舞台芸術祭開催期間中は市内各劇場での作業もあります
◎待遇
交通費の一部を支給(1500円/日を上限とする)
傷害保険に加入
研修スケジュールに応じて舞台芸術祭公式プログラム公演が観劇可能
◎選考方法
書類選考の後、面接を行います。
書類選考の結果は、5月中旬にご連絡します。面接は5月中旬以降の平日、採用のお知らせは5月末頃を予定しています。
◎その他
研修は下記のKYOTO EXPERIMENT事務局営業時間内で、シフト制となります。
進路や学業によるスケジュール調整は、シフト時間内で事前調整・相談に応じます。
6月(平日)10:00-17:00
7月、11-12月(平日)10:00-19:00
8-9月(月-土)10:00~19:00
舞台芸術祭期間中 10:00-22:00
*原則、土日祝は休日、ただし舞台芸術祭期間中は無休
<応募方法>
応募用紙を下記リンク先からダウンロード、もしくはKYOTO EXPERIMENT事務局で受け取り、必要事項を記入のうえ、同事務局まで郵送してください。直接持参も可能です。FAX、メールでの応募は受け付けません。(応募・問合せ受付時間:平日11:00-17:00)
☞応募用紙はこちら
*Excel形式の応募用紙を希望の方は、ウェブサイトのお問合せフォームよりご連絡ください。
*応募の際は、必ず応募詳細を確認のうえ応募してください。
◎募集締切
2022年5月9日(月)必着
*応募にあたってのご注意
KYOTO EXPERIMENT事務局は、4月29日(金)~5月8日(日)までお休みを頂いております。上記の期間に応募に関するご質問がある場合には、メールにてご連絡をお願いいたします。(info@kyoto-ex.jp)
応募用紙を直接ご持参する場合は、5月2日(月)または5月6日(金)の日中に、ビル1階にございますKYOTO EXPERIMENT事務局の郵便受けにご投函ください。また、あらかじめゴールデンウィーク中の郵便配達事情を確認したうえで早めに対応することをお勧めします。
◎応募先・お問合せ
KYOTO EXPERIMENT事務局「2022年度インターンシップ募集 係」(担当:井上)
〒604-0862 京都市中京区烏丸通夷川上ル少将井町229-2第7長谷ビル6F
TEL 075-213-5839(受付時間:平日11:00-17:00)
メールでのお問合せ:お問合せフォームへ
※会場受付・作品監視・宣伝等のボランティア、および短期インターンシップは、9月より募集開始予定
【インターン経験者のコメント】
6ヶ月の研修を修了した当時の感想です。どのような研修が行われていたのか、参考にご覧下さい。
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KYOTOプログラムディレクターや事務局スタッフによる事前レクチャーの時間が設けられていたおかげで、フェスティバルをより立体的にとらえ、私はどのように関わっていきたいかを考えることができました。いくつものプロジェクトが並行し、会期に向けて優先順位などが変わっていくフェスティバルという特殊なスケジュールは、その流れの速さに混乱することもありましたが、自分の得意・苦手を改めて見つめなおすいい機会になりました。また、たくさんの人たちを巻き込みながら、大きな目標を見失わずにプロジェクトを遂行する難しさを体感しました。(事務局運営コース/23歳)
この研修では、フェスティバルの準備期間から参加できたことや作品を上演する各劇場の運営スタンスの違いを感じられたことは、大きな収穫になりました。事務局での仕事は、慣れないながらも、どの仕事も目新しく楽しんでやりましたが、それらを通じて、事務局や劇場の様子を長期間「内側から」観察できました。また、次年度以降のプログラムについてのディスカッションを側で聴く機会があり、プログラムディレクターが芸術祭のプログラムにどうアクチュアリティ(現実性)を持たせるか腐心されていた姿には、とても刺激を受けました。(事務局運営コース/24才)
事務局での経験はどれも素晴らしいものでしたが、中でも自分に大きく影響したことは、大規模な芸術祭を運営する中に入り、イベントが作られていく過程を肌で感じることができたことです。私自身、大学卒業後は舞台での作品発表を続けていきたいけれど、それが可能かの予測もつかず、どうしたら良いか全くわからない状態でした。事務局運営に関わり、実際に舞台芸術を仕事にしている方たちから聞けた話の一つ一つが自分にとっての大きな財産となりました。(事務局運営コース/22歳)
今回この芸術祭に関わって、舞台芸術、とりわけ文化背景の異なる地域の作品はやさしい人を増やすと感じました。観客たちが作品を通して異なるものの意図を汲み取ろうとする姿勢は、他者に寛容な人を育てると思います。仕事であれ、プライベートであれ、これから私が出会い関わる人たちを、芸術分野に巻き込んでいこうと思っています。そうすることで芸術分野側の環境も変化し、さまざまな課題が解決されるきっかけになると思うからです。(事務局運営コース/23歳)
私は過去にお芝居やダンスの経験はなく、大学の専攻も舞台芸術ではありませんでした。初めて参加した事務局ミーティングでは、知らない用語ばかりが飛び交っていて、これからやっていけるか不安でしたが、スタッフの方々にお話を聞いたり、劇場視察に行ったりして、この業界によりいっそう興味を持つようになりました。現場にも沢山行かせていただき、舞台のセットが出来上がって行くところや、照明、音響の準備を間近で見ることができました。これからは、ここで身についた力を伸ばしたいと思います。そして足りないと感じた知識や語学力はこれから頑張って勉強して補っていきたいと思います。(舞台技術コース/21歳)
これまでの私は、既存の作品を時間をかけて愛し、向き合ってきたのですが、KEXでは作品自体が新しかったり、自由だったりして、スタッフ全員がそれらの作品の輪郭をつかみ、かつ、同じ熱量を持って接するのは困難なことだと感じました。研修期間中は、一体どうやって接すればいいのか考えることとなりました。舞台技術に関わる中で、特に印象深かったのは、舞台美術として使用する土を探し求めたことです。カンパニーの希望と、こちらができることを照らし合わせながら上手く着地点を見つけていく作業は、難しいけれどわくわくしました。来日前のやり取りのおかげで、実際に会ってからのコミュニケーションも充実したものとなり、達成感を感じることができました。(舞台技術コース/25才)
舞台技術コースで参加した私は、舞台監督補助として2つの作品に関わりました。振り返ってみると、大学では舞台芸術専攻だったものの現場経験が少なく、不安を感じていた私にとって、今の持てる力をすべて発揮し、自分の力量を見極める貴重な時間であったと思います。集団の中で様々な人と関わり、責任を持ち、何かの実現に向けて動いていくという意味において、学んだものが沢山ありました。この経験は、舞台芸術の世界に限らず、社会に出て仕事をしていくすべての人にとって有意義な経験になると思います。(舞台技術コース/23歳)
舞台美術に興味があったのですが、インターンの間に演目一つについてもさまざまな役割があることを知り、それらを見て体験することでより広い視点から舞台を捉えるようになりました。ほとんど知識のない状態で参加しましたが、会期前の準備から始まり、会期中の現場のあれこれまで全体の流れを身を持って体験できました。はじめから通して見ていくことができるのはとても貴重な体験だと思います。(舞台技術コース/21歳)
インターンをする前は実務的なことを学ぶイメージでしたが、実際に経験して最も勉強になったのは、「人を大事にすること」です。舞台芸術は本当に人間の力でできていて、大規模で国際的な舞台芸術祭となると、アーティスト、演者、スタッフ、サポートスタッフ、観客等、大勢の人が関わることになります。芸術は人を癒すこともできるし、傷つけることもできます。芸術に関わる仕事をする人は、常にそのことを頭の中に置いておかなければならないと考えます。人がいないとできない国際舞台芸術祭。顔と顔を合わせて人を味方につけるのが重要だと思います。(広報宣伝コース/30歳)
これまで演劇にも広報にも深く関わったことはなく、6ヶ月間やり通せるか自信がありませんでしたが、事務局スタッフの皆さんの説明が丁寧で、広報への興味を一層深めていくことができました。インターンシップを通して、デザインしたものがどういった人に対して作られ、渡っていくのかを考えられるようになったことが一番の成長だったと思っています。また、広報活動が多種多様にある世の中でどうすれば集客を望めるのか、ターゲットの幅を広げるべきなのかなど、広報活動の問題に直に触れることができました。自分の強みであるデザインを使っていただけたこともとてもやりがいがありました。(広報宣伝コース/21歳)
広報コースとして担当したブックフェアでは、これからともにお仕事をしていく方々と直接会ってどんな方か知っておくこと、任された業務をきちんと理解してから進めていくことの重要性を感じました。また、プログラム・ディレクターをはじめ事務局スタッフの皆さんとの交流をする中で、芸術祭にかける思いや舞台芸術に対する考え方に触れることができた事で、改めてこの業界で働きたいという思いが強くなりました。実際経験した事で楽しいだけではない難しさを知りましたが、目標に向かって多くの人が関わり作り上げていく過程や、それが形となりお客様に届けることができたときに感じるものは、この業界でしか味わえない魅力だと感じています。(広報・事務局運営コース/21歳)
事務局や制作とのミーティングでは、フェスティバルにおける助成金獲得や広報・宣伝の具体的な課題を知ることができました。まだ知られていない作品やアーティストを紹介・発表できる環境を作るのは、やはり簡単ではないと知ると同時に、公演の受付に入った時に、何度もKYOTO EXPERIMENTの公演を見にくるお客さんを目の当たりにし、実験的な作品を毎年楽しみにしている方がいるということも実感しました。また事務局スタッフの姿をみて、KYOTO EXPERIMENTという「場」を作ることへの価値を感じていることが伝わってきました。スタッフの働き方や、お客さんやアーティストが京都国際舞台芸術祭という場を求めているということを知れたことが、私にとってはとても刺激的でした。(広報・事務局運営コース/21歳)
◎インターンのその後の活躍
KYOTO EXPERIMENT事務局での登用実績有り。その他公共ホール、地域のアートフェスティバルなど、舞台芸術をはじめとするさまざまなアートの現場で活躍しています。