プログラム

Punk and Beyond

[上映会&トーク]

Shows 音楽 トーク 上映会
日時

10.16 (Thu) 17:00 - 21:30

会場
料金

一般:¥2,500
ユース(25歳以下)・学生:¥2,000
高校生以下:¥1,000
ペア:¥4,500

[Punk and Beyond セット券]
¥5,500
*上映会&トークとライブパフォーマンスのセット券

注意事項

チケット料金のほか、当日入場時に1ドリンク (¥600) が別途必要です。

社会運動としてのパンク音楽に
ライブ公演&映像で迫る

反体制、社会批判、アナーキズム、DIY。1970年代に興隆し、世界的なムーブメントとなったパンクカルチャーを演劇やダンスのように多面的な表現形式、あるいは社会運動と捉え、日本を含むアジア圏のパンクミュージックにおける独自の文脈と現在地を追う企画。注目のバンド3組によるライブと、主に東南アジアのパンクスを追ったドキュメンタリー映画を一挙に上映するイベント&豪華トークの2つの軸で展開する。

公演を行う海外勢は、アジア有数の盛り上がりを見せるジャカルタのパンクシーンの代表格で、ストリートキッズや貧困層に生活の場を提供し、共にアート活動を行う「MARJINAL」、シンガポール発の女性バンドで、フェミニズムに根ざした力強いメッセージを放つ「Radigals」。日本からは、橋の下世界音楽祭の代表を務める永山愛樹によるアコースティック・パンクデュオ「ALKDO/アルコド」が登場。鮮烈なサウンドに乗せて発せられる、貧困や抑圧など社会問題に対する怒りや不満、行動を促すメッセージにも注目したい。専門家によるトークでは、歌詞の言語性やソーシャルな試みなど、アジア特有の社会状況を反映する音楽性と活動の広がりについても考察していく。

共同キュレーション:川上幸之介(倉敷芸術科学大学芸術学部准教授)

上映会&トークプログラム

17:00-18:15
トークイベント「京都とパンクおよび日本のパンクの歴史」
ゲスト:マーフィー・マハン(京都大学法学研究科准教授)
司会:川上幸之介(倉敷芸術科学大学芸術学部准教授)

18:30-21:30
上映会&トーク「東南アジアのパンクのあり方」
トークゲスト:居原田遥(京都芸術大学大学院芸術専攻講師)、高崎英樹(BRONZE FIST RECORDS 主宰)
司会:川上幸之介(倉敷芸術科学大学芸術学部准教授)

上映作品

『このシーンはわたしたちのものでもある!』
(原題:Ini Scene Kami Juga!/監督:ヘラ・マリー/日本語字幕:徳永リサ/68分)
インドネシアの女性パンクス14人が語り尽くすドキュメンタリー。

『Punk Save the Queen』
(監督:久保田徹/20分)
2021年の軍事クーデター以前のミャンマーで活動するパンクを追ったドキュメンタリー

『Anarchy in the Philippines』
(監督:ジェス・コール/日本語字幕:高崎英樹/8分)
フィリピンのパンクを追ったドキュメンタリー。

『Female Ego』
(監督:ラッセ・ネヴァラ/日本語字幕:高崎英樹/4分)
ネパールの女性パンクを追ったショートドキュメンタリー。


プロフィール

川上幸之介

倉敷芸術科学大学芸術学部准教授

1979年山梨県生まれ。倉敷芸術科学大学教員。ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズMAファインアート科修了。東京藝術大学国際芸術創造研究科博士課程修了。専門は現代アート、ポピュラー音楽、キュレーション。著書に『パンクの系譜学』共著に『思想としてのアナキズム』(以文社)『表現文化論講義』(ナカニシヤ出版)ほか。キュレーションにPunk! The Revolution of Everyday Life 展、ゲリラガールズ展がある。

マーフィー・マハン

京都大学法学研究科准教授

京都大学法学研究科の准教授。第一次世界大戦の国際史を専門とする歴史研究者であり、また日本の大衆文化に関する講義も担当。今年、ラン・ツヴィゲンバーグとの共著で、関西のグラインドコアバンドの草分け的存在であるS.O.B.についての本を出版した。関西、特に京都におけるパンク・ミュージックの進化に興味がある。1980年代の京都のパンク・シーンについて、初期のパンクからノイズとハードコアの暴力的なミクスチャーへの進化を中心に研究している。

居原田遥

京都芸術大学大学院芸術専攻講師

1991年生まれ。沖縄をはじめアジアの政治や社会課題の解決に取り組むアーティストや実践者たちと協働するキュレーター、活動家。一般社団法人Docu Athan理事。主な企画に「当意即妙―芸術文化の抵抗戦略」展(京都芸術センター、2024)、「Masking/Unmasking Death 死をマスクする/仮面を剥がす」(東京芸術大学大学美術館陳列館、2022)企画キュレーター、「美しければ美しいほど」企画キュレーター(原爆の図 丸木美術館、2018)など。

高崎英樹

インディーズレーベル主宰者

1970年、大阪府生まれ。1995年よりPUNK専門のインディーズレーベル・BRONZE FIST RECORDS(ブロンズ・フィスト・レコーズ)を主宰、これまでに60タイトル以上のレコード/CDをプロデュース。2000年代半ばより東南アジア・西アジアのPUNKシーンを歴訪し各地のバンドを含んだ作品も製作。2012年より8年間、タイ王国に在住。現在もタイを中心に現地のPUNKSと共に各国で企画ライブを行っている。


『このシーンはわたしたちのものでもある!』 原題『Ini Scene Kami Juga!』

ヘラ・マリー

Hungry Heart Project主宰

9歳からバンドン在住。18歳でパンクギグに通い始め、これまで参加したバンドはD’Ponis、Kroia、スラッジクラストのOathなど。ハードコア・パンクシーンの女性たちの存在を記録することへの情熱からHungry Heart Projectを立ち上げ、ウェブジンや映画を作る。2014年からWOO!!!KolektifやKolektif Betinaのコレクティブとギグを企画。現在はワーキングマザー。CovinとCat Dramaを起業し、地域猫活動の費用も集める。ヘラの歩みには、DIYの倫理、コミュニティのケア、創造的表現が反映されている。

『Punk Save the Queen』

久保田徹

ドキュメンタリー映像作家/ドキュ・アッタン 共同代表

1996年生まれ。慶應大在学中にロヒンギャ収容区を記録し、映像制作を始める。『東京リトルネロ』(2020)で貧困ジャーナリズム賞等受賞。2022年、ミャンマーで拘束・禁錮10年の判決を受けるが111日後に解放。以後、ミャンマーの映像作家を支援する「Docu Athan」を設立。『境界の抵抗者たち』(2024)でATP優秀新人賞を受賞。

『Anarchy in the Philippines』

ジェス・コール

映画監督

ジェス・コールは社会の周縁に焦点を当てた作品を多く手がけ、これまであまり注目されてこなかった声に光を当てる。


共同キュレーター:川上幸之介
協力:Studio Rainforest、中西あゆみ

助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(国際芸術交流))|独立行政法人日本芸術文化振興会
主催:KYOTO EXPERIMENT

閉じる