2022.9.24
演劇
水をめぐる思考の断片が、うごめきだすとき
生活のあらゆる営みをつなぐ水を手がかりに、関西の風土や文化のねっこを探求し続けてきた大阪を拠点にする建築家ユニット dot architectsと、京都を拠点にする演出家・和田ながら。初年度(2020年)は「水と琵琶湖」、2年目(2021年)は水の恵みをいただく食事に着目し、関西になじみの深い「お好み焼き」をリサーチ。今期は「循環」へと大きく視点を広げ、山から川へ、そして生きる糧を育む水田へ。さらには湖や魚たち、海へとめぐってゆく水を見つめながら、3年間のフィールドワークを締めくくっていく。集大成として発表するのは、複数の短編からなるオムニバスの演劇作品。膨大な調査記録や事実(A面的なもの)と、そこから想像力を広げて放たれる自由なクリエーション(B面的なもの)。両者がせめぎ合い、あるいは並走しながら生まれていく物語は、まだ見ぬ舞台表現へと進化する可能性を秘めている。
10.14(金)19:00
10.15(土)13:00 / 16:00 ★
10.16(日)16:00 ★♡
★ポスト・パフォーマンス・トーク
♡託児あり(要事前申込/各公演7日前まで)
上演時間:90分(予定)
開場は開演の30分前
言語:日本語(英語資料配布あり)
dot architects(ドットアーキテクツ)
大阪
建築家ユニット。大阪・北加賀屋にて、アート、オルタナティブ・メディア、アーカイブ、建築、地域研究、サークル、NPOなど、分野にとらわれない人々や組織が集まる「もうひとつの社会を実践するための協働スタジオ」コーポ北加賀屋を拠点に活動。設計、施工のプロセスにおいて専門家・非専門家に関わらず様々な人との協働を実践している。設計だけに留まらず、現場施工、リサーチプロジェクト、アートプロジェクトなど様々な企画にもかかわる。第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展(2016)にて審査員特別表彰を受賞(日本館出展作家)。これまでもKYOTO EXPERIMENTではデザインチームUMA / design farmとのリサーチプロジェクト「researchlight」を展開。現在のメンバーは家成俊勝、赤代武志、土井亘、宮地敬子、池田藍、勝部涼亮の6名。
和田ながら(わだ・ながら)
京都
京都造形芸術大学芸術学部映像・舞台芸術学科卒業、同大学大学院芸術研究科修士課程修了。2011年2月に自身のユニット「したため」を立ち上げ、京都を拠点に演出家として活動を始める。日常的な視力では見逃し続けてしまう厖大な細部を言葉と身体で接写する、あるいは捉えそこないつまづくさまを連ねるように作品を制作。美術家や写真家、音楽家など異なる領域のアーティストとも共同作業を行う。創作コンペティション「一つの戯曲からの創作をとおして語ろう」vol.5最優秀作品賞受賞(2015)。こまばアゴラ演出家コンクール観客賞受賞(2018)。2018年より多角的アートスペース・UrBANGUILDブッキングスタッフ。2019年より地図にまつわるリサーチプロジェクト「わたしたちのフリーハンドなアトラス」に取り組んでいる。2021-22年度セゾン文化財団セゾン・フェローⅠ。
共同演出:和田ながら、dot architects
出演:今村達紀、諸江翔大朗(ARCHIVES PAY)、稲森明日香(夕暮れ社 弱男ユニット)、dot architects
舞台美術・照明デザイン:dot architects
舞台監督:十河陽平
照明:萱室はづき(RYU)
音響:瀧口翔
演出助手:neco(劇団三毛猫座)
ウェブサイト制作・ロゴデザイン・映像技術協力:松見拓也
英語資料翻訳:ウィリアム・アンドリューズ
制作:小島寛大(Bassline Arts Management)、平居香子(京都芸術センター)
リサーチメンバー:dot architects、和田ながら、今村達紀、川崎陽子、塚原悠也、ジュリエット・礼子・ナップ
リサーチコーディネーター:岩見遙果
リサーチ協力:トム・ヴィンセント、川村のり子、勝部家の皆様、奥村繁(沖島漁業協同組合 代表理事組合会長)
関西の伝統的な船に関する知見提供:小川智彦、特定非営利活動法人わくわくする久美浜をつくる会
製作:KYOTO EXPERIMENT
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(国際芸術交流支援事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会、
一般財団法人地域創造[Intergenerational Thinking - 世代間の対話]、公益財団法人セゾン文化財団
主催:KYOTO EXPERIMENT
KYOTO EXPERIMENTスタッフ
短期インターン:佐藤ひいろ、松谷明日香