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アーティストラインナップ第一弾発表!
2024.6.18
国内外から先鋭的なアーティストを迎え、いま注目すべき舞台芸術作品を上演するフェスティバル、KYOTO EXPERIMENT 2024のアーティストラインナップ第一弾として、「ダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペル フェスティバル」と協働で紹介するアーティスト5組を発表いたします。
☞ 参加アーティスト
アレッサンドロ・シャッローニ
(ラ)オルド × ローン with マルセイユ国立バレエ団
オラ・マチェイェフスカ
クリスチャン・リゾー
マチルド・モニエ & ドミニク・フィガレラ
(ラ)オルド × ローン with マルセイユ国立バレエ団とクリスチャン・リゾーの公演は一般発売に先立ち、チケットを7月13日(土)より先行発売いたします。公演詳細は後日お知らせします。
プログラムの全容発表は2024年7月18日(木)です。
発表まで、どうぞお楽しみに!
<ディレクターズメッセージ>
共同ディレクター体制のもと開催してきたKYOTO EXPERIMENTは今年で5回を迎え、フェスティバルとしては創設の2010年から数えて15回目の開催を迎えます。
この5年、そして15年の間に、国内外の社会は急速な変化を経験し、国際情勢には想像だにしなかった状況がいくつも起きています。私たちディレクターチームが始動した2020年には、2024年という時がこのように対立、分断、いくつもの戦争と人道危機によって定義されることになるとは、想像もしていませんでした。
このKYOTO EXPERIMENTにとっては記念すべき年、そして世界にとってはおそらく今後の転換点となるであろう2024年に、このフェスティバルを開催できること、そして時代と並走する表現をおこなっているアーティストの作品を通した対話の場を持てることを、喜ばしく思います。こうした対話の場をこそ、地道に、そして粘り強く紡いでいくことが、いま必要だと感じています。
今回発表するアーティストは、KYOTO EXPERIMENTが2022年よりパートナーシップを組んでいる「ダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペル」との協働により、作品を発表します。 時代を表象することばとして「分断」が浮かぶいま、今回紹介するアーティストが体現する、コンテンポラリーダンスにおける継承、そしてこれからの展開に着目することで、希望を持ちながら、次の時代をつくる糸口にしていきたいと思います。引き続き、KYOTO EXPERIMENT 2024にご注目ください。
最後に、昨年始動した寄付支援制度「KEXサポーター」を今年も募集中であることをお知らせします。舞台芸術を通した国際交流を活動の主眼とするKYOTO EXPERIMENTにとっては、国際渡航費・運搬費の高騰、円安の影響など、厳しい状況が続きますが、ぜひサポーターとしてこのフェスティバルをお支えいただければ幸いです。
KYOTO EXPERIMENT 共同ディレクター
川崎陽子 塚原悠也 ジュリエット・礼子・ナップ
KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2024
会期☞ 2024年10月5日(土)〜10月27日(日)[23日間]
会場☞ ロームシアター京都、京都芸術センター、京都芸術劇場 春秋座、THEATRE E9 KYOTOほか
主催☞ 京都国際舞台芸術祭実行委員会
[京都市、ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)、京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)、京都芸術大学 舞台芸術研究センター、THEATRE E9 KYOTO(一般社団法人アーツシード京都)]、一般社団法人 KYOTO EXPERIMENT
ダンスプログラム共同主催☞ ダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペル
京都・埼玉 – Dance Reflections by Van Cleef & Arpels
(dancereflections-vancleefarpels.com)
☞ 参加アーティストプロフィール
アレッサンドロ・シャッローニ [ローマ(イタリア)]
Alessandro Sciarroni
©MAK
舞台芸術と現代アートを学んだ後、2007年よりパフォーマンス作品を創作しているイタリアのアーティスト。美術を学び、舞台芸術の実績を豊富に持つシャッローニは、演劇とダンスやスポーツ、サーカス芸術などの分野から派⽣したテクニック・実践を取り入れた作品を創作し、これまで多くの国際フェスティバル等に招聘され、世界中で作品を発表している。2019年にヴェネチア・ビエンナーレ・ダンス部門金獅子功労賞を受賞。
☞ 今年の演目は?!
1900年代初頭より、男性同士によって踊られてきたイタリアの伝統的なフォークダンス「ポルカ・キナータ」は現在、消滅の危機にある。このダンスを継承していくことをテーマにした上演とワークショップからなるプロジェクト『ラストダンスは私に』を10月5日~6日に京都芸術センター 講堂にて発表する。
(ラ)オルド × ローン with マルセイユ国立バレエ団 [マルセイユ(フランス)]
(LA)HORDE × Rone with the Ballet national de Marseille
(ラ)オルド ©Frédéric Stucin / Rone ©Cha Gonzalez
(ラ)オルドはマリーヌ・ブルッティ、ジョナタン・デュブルワー、アルチュール・アレルの3名によって2013年に結成されたアーティスト・コレクティブ。ポップカルチャー、映画、ストリートダンスなどを取り込みながら、規定の芸術形式のコードに疑問を投げかける作⾵で注⽬を浴びており、2019年からマルセイユ国⽴バレエ団の芸術監督に就任している。現代社会の問題に根ざした創作の中で、⾼齢者、視覚障害者、⻘少年などのコミュニティともコラボレーションをおこなっている。
☞ 今年の演目は?!
フランスの電子音楽シーンのキーパーソンであるローンと共同で創作された、14カ国から集まったマルセイユ国立バレエ団のダンサー総勢18名が出演する話題作『ルーム・ウィズ・ア・ヴュー』を10月5日~6日にロームシアター京都 サウスホールにて上演。
オラ・マチェイェフスカ [プリジアック(フランス)]
Ola Maciejewska
©Ola Maciejewska Studio
ポーランド⽣まれ、フランス拠点の振付家・ダンサー。リサーチと緻密な構造に基づいた、ダンスに対する学際的なアプローチが特徴的である。ダンスとビジュアル・アートの融合に取り組む中で、ダンスの歴史を批評的に読み解く。「サーペンタイン・ダンス」で一世を風靡したモダンダンスのパイオニア、ロイ・フラー(1862~1928)についてのリサーチと上演で、近年ヨーロッパの劇場やフェスティバルに度々招聘されている。
☞ 今年の演目は?!
全身をすっぽりと覆う絹の衣装を自在に操り、炎や蝶、花のように目くるめくフォルムの変容で観客の想像をかきたてた「サーペンタインダンス」を再構築した2作品を発表する。
3人のダンサーによる劇場型作品『ボンビックス・モリ』を10月11日~12日にロームシアター京都 ノースホールにて、リサーチと身体を用いたアーカイブの実践から、観客の間近で展開されるソロパフォーマンス作品『ロイ・フラー:リサーチ』を10月14日に京都芸術センター 講堂にて上演する。
クリスチャン・リゾー [モンペリエ(フランス)]
Christian Rizzo
©Denise Oliver Fierro
造形美術家、デザイナー、ミュージシャン、振付家、舞台美術家、オペラの演出家などマルチな才能を持つフランス⼈アーティスト。1996年にアソシアシオン・フラジルを設⽴。⾝体、⾊彩、⾐装、空間や動きを常に素材とし、抽象的な虚構でありながら叙情とロックの効いた世界が⽴ち現れる作品を発表している。
☞ 今年の演目は?!
リゾーがイスタンブールで男性の踊り手たちによるダンスを目撃し、鮮烈な印象を抱いたことから創作された『D’après une histoire vraie-本当にあった話から』を10月12日~13日に京都芸術劇場 春秋座にて上演。2013年にアヴィニョン演劇祭で初演され、以後、世界中で上演されている本作をお見逃しなく!
マチルド・モニエ & ドミニク・フィガレラ [モンペリエ(フランス)]
Mathilde Monnier & Dominique Figarella
マチルド・モニエ ©Marc Coudrais / ドミニク・フィガレラ
フランスを代表する振付家のひとり。1994〜2013年、ラングドッグ=ルシヨンのモンペリエ国⽴振付センターの芸術監督就任を務め、異なるジャンルのアーティストたちとのコラボレーションを多く⼿掛ける。2013〜2019年、パリの国⽴ダンスセンター (CND) 芸術監督。現在はモンペリエを拠点に活動している。今回、モニエの日本での作品上演は11年ぶりになる。
☞ 今年の演目は?!
舞台上で絵画が果たしてきた「背景」という伝統的な役割を問うとこからはじまった、ヴィジュアルアーティストのドミニク・フィガレラとの協働作品『ソープオペラ』(2010)。そのオリジナル作品から発展した、舞台上に広がる巨大な泡の塊にダンサーたちがコンタクトしていくパフォーマンス『ソープオペラ、インスタレーション』(2014)を10月18日~20日にロームシアター京都 ノースホールにて上演する。