2021.10.1
音楽・パフォーマンス
声の民主化?! ジョグジャカルタ⇄京都のリモートセッション!
インドネシアのジョグジャカルタを拠点とする、実験的音楽デュオ「SENYAWA」のメンバーで、ボイス・パフォーマーとして自身のバンド「ZOO」を率いるルリー・シャバラ。今回、自ら開発した即興的コーラス手法「ラウン・ジャガッ」を用いたパフォーマンスの新作を、公募で集まる出演者と、他のミュージシャンとのコラボも多く手がけるバンド、テニスコーツとともに披露する。注目は、コロナ禍で来日できないシャバラが、リモートで出演者や演出家の筒井潤とともに作品を創作し、指揮者不在でパフォーマンスを行う自身初の展開プラン。AIを搭載した色彩システムを即興の手がかりに、演者たちは自由にことばやリズムを変え、他者の声に共鳴させて「声」で遊びながら、セッションを繰り広げていく。音高の変化なしに長く持続される音で、民族音楽や伝統音楽で主に用いられる「ドローン音楽」的要素も今作には欠かせないものとなっている。
声は人間にとって最も身近な楽器であり、「ラウン・ジャガッというコーラスシステムによって、声楽のプロでない人も自由に自分の声を発見できる。とくに指揮者がいない環境は、さらなる “声の民主化”を目指す機会になると思うんだ」(ルリー・シャバラ)。パンデミックの逆境とテクノロジーを活かし、声の可能性を追求したパフォーマンスの新たなフェーズへ向かう本作をお見逃しなく。
10.9 (土) 17:00
10.10 (日) 17:00
上演時間☞50分
開場は開演の30分前
ルリー・シャバラ Rully Shabara
インドネシア
1982年、インドネシア、パル生まれ。人間の声を創作のメディウムとして探求し、言語を主題として実験を行う。シャバラはまた、インドネシアの実験的デュオ「SENYAWA」のメンバーであり、コンセプチュアルパンクバンド「Zoo」のメンバーでもある。声に関わるコンセプトベースのプロジェクトを数多く行い、原始的表現や即興について探究するために人間の声に注目したワークショップを世界中で行っている。灰野敬二やスティーヴン・オマリー、大友良英、Rabih Beaini、不破大輔、グレッグ・フォックス等の著名な国際的アーティストとも多数コラボレーションがある。
筒井潤 (つつい・じゅん)
日本
演出家、劇作家、公演芸術集団 dracomリーダー。2007年京都芸術センター舞台芸術賞受賞。Segal Center Japanese Playwrights Project 2018において日本現代演劇の優れた戯曲の1つとしてdracomの代表作『ソコナイ図』が選出される。dracomとしてサウンド・ライブ・トーキョー2014や東京芸術祭ワールドコンペティション2019、NIPPON PERFORMANCE NIGHT(2017、19、デュッセルドルフ)に参加。個人として過去には『滲むライフ』(2017、DANCE BOX)、『破壊の子ら』(2018、京都造形芸術大学 ( 現・京都芸術大学 ) 舞台芸術研究センター ) の演出、山下残、マレビトの会、KIKIKIKIKIKI、維新派、桃園会、羽鳥嘉郎、akakilike、悪魔のしるし、ホー・ツーニェン、荒木優光などの公演や作品に参加。
テニスコーツ
日本
さやと植野隆司のバンド、1996年より。楽器のような歌と声のようなアコースティックギターで、世界中どこへでも出かける。近年では、日独英混合バンドのSpirit Fest、管楽団ざやえんどうでの活動、JPインディコンピレーション編纂、西成子どもオーケストラワークショップなどがある。コラボレーションでのアルバムも多数リリースしており、相手の音楽基盤に乗りながら楽曲へと昇華する。2020年、minnakikeru.com 立ち上げ。
コンセプト・ 演出:ルリー・シャバラ
ソフトウェアデザイン:ルイス・マルチェリーノ、ランガ・プルナマ・アジ
空間演出:筒井潤
演奏:テニスコーツ
出演: 石原菜々子、岡沙織、神林優美、久保恵理、坂井初音、 谷直季、中島桜子、中島里佳、中村健、中村友里愛、西原秀倫、狭間要一、坂東恭子、福田有司、藤本圭子、堀慎太郎、松田裕一郎、村上和司、山本雅子、吉井結弥
舞台監督:夏目雅也
照明:魚森理恵(kehaiworks)、木内ひとみ
音響:吉田涼、馬渕紘和
映像:嶋田好孝、福岡想
マスク製作:大野知英
通訳:柏本奈津
制作:齋藤啓(ロームシアター京都)
製作:KYOTO EXPERIMENT
後援:京都市教育委員会
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(国際芸術交流支援事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会、一般財団法人地域創造 [Intergenerational Thinking - 世代間の対話] 、国際交流基金アジアセンター アジア・市民交流助成
主催:KYOTO EXPERIMENT