パフォーマンス
梅田哲也
リバーウォーク
日常にある些細なものごとも、
私たちを動かし、既存の認識を疑わせる
水、ペットボトル、空き缶、米、段ボール、電球、家電……、梅田哲也は、どこにでもあって誰にでも手に入れられる素材を多用する。そして、その場所の機能や性質、土地の文脈に寄り添い、時には利用しながら空間と体験する時間をつくり込む。だからだろうか、作品が占める領域とそうでないものの境界は曖昧で、極端な話、帰り道で誰かに声をかけられたとして、「これも作品だろうか……?」と疑ってしまう。
今回新たにつくられるツアー型作品も、会場の建築を生かす梅田の空間のとらえ⽅・介入の結果が積み重なり、展覧会とパフォーマンスの間にあるような景色となっているだろう。1930年に建てられ、かつては銀行として機能していた特徴的な3階建ての建築のなかを、観客は時間差で案内され進んでいく。建物の構造を活かしたインスタレーションで構成された各フロアでは、ガイド役あるいは作品内部の人物と出会い、小さな出来事の数々に遭遇していくことになる。観客がその場に居合わせるかどうか、何に着目するか、その行動や意識の先を絶妙に導く梅田作品は、作品の体験を自らの手で「変えられる」ことも教えてくれる。そしてそれは、私たちの日常にも介入していく。会場を出てから出会う京都のまちは、どんな風景になっているのだろう。
10.13(木)– 10.14(金)
17:00 / 17:20 / 17:40 / 18:00
19:00 / 19:20 / 19:40 / 20:00 / 20:20
10.15(土)– 10.16(日)
13:00 / 13:20 / 13:40 / 14:00
15:00 / 15:20 / 15:40 / 16:00 / 16:20
追加公演決定!
10.13(木)18:20 / 18:40
10.14(金)18:20 / 18:40
10.15(土)14:20 / 14:40
10.16(日)14:20 / 14:40
*追加公演分のチケットは【10月10日(月)午前11時より】販売いたします。
上演時間:60分(予定)
中学生以下は保護者の同伴が必要。
本作品はツアー型パフォーマンスです。
会場内にはエレベーター、エスカレーターはございません。
各回定員9名。
梅田哲也(うめだ・てつや)
大阪
建物の構造や周囲の環境から着想を得たインスタレーションを制作し、美術館や博物館における展覧会のほかに、オルタナティブな空間や屋外において、サイトスペシフィックに作品を展開する。パフォーマンスでは、普段行き慣れない場所へ観客を招待するツアー作品や、劇場の機能にフォーカスした舞台作品、中心点をもたない合唱のプロジェクトなどを国内外で発表。また先鋭的な音響のアーティストとしても国際的に知られている。近年のパフォーマンス作品に『Composite: Variations / Circle』(Kunstenfestivaldesarts・ブリュッセル、2017)、『INTERNSHIP』(国立アジア文化殿堂・光州、2016/国際舞台芸術ミーティング in 横浜・KAAT 神奈川芸術劇場ホール、2018)など。近年の展覧会に「さいたま国際芸術祭 2020」(旧大宮区役所、2020)、個展では「梅田哲也 イン 別府『O滞』」(別府、2020-2021)がある。2022年度セゾン文化財団セゾン・フェローⅡ。
構成・演出:梅田哲也
設営アシスタント:深野元太郎、平林慎
出演者:坂井遥香、佐々木大空、辰巳量平、吉村衿菜
カフェ:山食音(東岳志)
テクニカル・コーディネーター:夏目雅也
制作:眞鍋隼介
製作:KYOTO EXPERIMENT
協力:JAM、hyslom
特別協力:京都中央信用金庫
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(国際芸術交流支援事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
主催:KYOTO EXPERIMENT