2023.9.26
演劇
理想と現実、未来と現在は、常に隣り合わせにある
2020年と2050年。2つの時間軸がひとつの舞台の上で映画の画面割りのように現れ、同時に進行していく。一方は2020年。主人公のマヌエルは、貧困地区の少年をとらえたドキュメンタリー映画で脚光を浴び、そのキャリアを飛躍させていく。もう一方は2050年。長く暮らした海外からブエノスアイレスへと戻ってきたマヌエル。そこで、過去にうまくいかなかった人々や場所との関係を再構築しようと試みるのだが……。
本作に描かれるのは、おかしく、そして悲しいひとりの男の人生だ。あるいは、観客席に座る私たちの世界に引き寄せるとしたら、私(たち)が「こうなりたい」と思う自分と、実際に私(たち)がどうなったかの間にある“致命的な違い”を描いたとも言えるだろう。
大掛かりなセットや緻密な会話構成で、演劇の構造を幻想的なフィクションへと昇華するマリアーノ・ペンソッティ。世界30都市以上で公演を行ってきた屈指の劇作家・演出家が、日本で初の劇場公演を行う。その作品世界をじっくりと堪能したい。
10.21(土)14:00 ★
10.22(日)13:00 ★◆♡
★ポスト・パフォーマンス・トーク
◆学生感想シェアカフェ
♡託児あり ☞申込み (要事前申込。各公演7日前まで)
上演時間:105分
言語:スペイン語(日本語・英語字幕あり)
⚠️未就学児入場不可。
マリアーノ・ペンソッティ
Mariano Pensotti
ブエノスアイレス
アルゼンチンの作家・演出家。1973年生まれ。ブエノスアイレス、スペイン、イタリアでビジュアルアーツと演劇を学ぶ。2005年に、舞台美術家の Mariana Tirantte、音楽家の Diego Vainer、プロデューサーの Florencia Wasser と共同でカンパニー Grupo Marea を立ち上げた。ペンソッティ自身がテキストを執筆・劇場での上演を想定し、俳優たちとの共同作業をベースにした演劇作品と、公共空間において虚構と現実を明確に対比させることを意図した、サイトスペシフィックに展開するパフォーマンス作品を並行して発表している。ペンソッティは過去12年にわたり劇作家・演出家として15以上のパフォーマンス作品を手がけた。近年の作品に、『Los Años』(ルール、2021)『El Público 』(アテネ、2019)『Diamante』(ウィーン、2019)『Arde brillante en los bosques de la noche』(ベルリン、2017)がある。ペンソッティは世界的に最も名高い演出家の1人であり、世界の30以上の都市で作品を発表している。
テキスト・演出:マリアーノ・ペンソッティ
出演:マルセロ・スビオット、マラ・べステリ、バルバラ・マソー、パコ・ゴリス、ジュリア
ン・ケック
ミュージシャン:ディエゴ・バイナー
美術・衣装デザイン:マリアナ・ティランテ
音楽:ディエゴ・バイナー
アーティスティック・プロダクション:フロレンシア・ヴァッサー
照明:デイヴィッド・セルデス
映像:マルティン・ボリーニ
サウンドエンジニア:エルネスト・ファラ
舞台アシスタント:ファン・フランシスコ・レアト
大道具:ゴンサロ・コルドバ・エステベス
照明操作:ファクンド・ダビド
音響操作:ガブリエル・ブッソ
ドラマトゥルク:アルヨッシャ・ベグリッヒ
ドラマトゥルク(ミュンヘン・カンマーシュピーレ):マルティン・バルデス=スタウバー
『LOS AÑOS(歳月)』はルール・トリエンナーレ、ミュンヘン・カンマーシュピーレ、
HAU Hebbel am Ufer劇場、フランクフルト・ムゾントゥルム劇場、ブエノスアイレス
市シアター・コンプレックスとの共同製作です。
助成:ゲーテ・インスティトゥート
<ドキュメンタリー映画>
テキスト・演出:マリアーノ・ペンソッティ
アートディレクション:マリアナ・ディランテ
製作総指揮:フロレンシア・ヴァッサー
出演:デミアン・ビジャヌエバ・バレーラ(子役)
キャスティング・子役指導:マリア・ラウラ・ベルチ
セットコーチ:ビクトリア・アンジェリ
撮影監督:アルミン・マルケジーニ・ヴァイミュラー
カメラマン:ビクトリア・ペレーダ
照明技術者:アグスティン・コルドバ
演出助手&編集:イグナシオ・ラゴーネ
制作責任者:ナターシャ・グルフィンケル
制作チーム:コスタンザ・レジェンド、ルシア・デルラシャ
アートチーム:ソフィア・エリオスノフ、ロミーナ・サントルソラ
カラー:HD Argentina
京都公演助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(国際芸
術交流支援))|独立行政法人日本芸術文化振興会
特別協力:ゲーテ・インスティトゥート大阪・京都
協力:EU・ジャパンフェスト日本委員会
後援:アルゼンチン共和国大使館
主催:KYOTO EXPERIMENT、京都芸術大学 舞台芸術研究センター
KYOTO EXPERIMENTスタッフ
舞台監督:夏目雅也
音響:大久保歩(KWAT)
照明:葭田野浩介(RYU)
映像技術:福岡想、大納奈々果、佐井優臣(京都芸術大学 舞台芸術研究センター)
衣裳管理:清川敦子
日本語字幕翻訳:岡本淳子(大阪大学大学院人文学研究科外国学専攻准教授)
字幕オペレーター:アルグメド・メンドサ・アナ・クリスティーナ
トーク通訳:比嘉世津子
制作:後藤孝典・藤井宏水(京都芸術大学 舞台芸術研究センター)