2024 11.11
公募
演劇
北九州でブルーエゴナクを旗揚げし、現在は京都と東京も拠点に加えるなど、国内で縦横に活動を広げている劇作家・演出家の穴迫信一。麿赤兒率いる大駱駝艦で活動を開始し、その後自身のソロダンスや振付作品を発表すると共に、様々なアーティストと共同作業を行ってきたダンサー・振付家の捩子ぴじん。THEATRE E9 KYOTOのアソシエイトアーティストを務めた経験もある2人が、初めての共同演出に臨む。
今作では、両者がかねてから関心を寄せていた死生観をテーマとし、「自らとの関係が保留されている(現在の、あるいは100年後の)死者の前に立つことができるか」の問いをもとに、穴迫が戯曲を書き下ろす。音楽性の高いリリカルな穴迫の言葉に、捩子の身体性はどのように介入していくのだろうか。音楽は、アイドルグループBiSで活動後、ソロプロジェクトを展開するエレクトロニクスミュージシャン・DJのテンテンコが担う。
死者同士の対話は、生者の現実以上にその風景をリアルタイムに生起させるかもしれない。そこから観客が見出す、死と生と、そして現在とは。
〈あらすじ〉
ある地方都市で大きな地震があった。沢山の人が亡くなった。沢山の人の生活が壊された。私も死んだ。
その日の昼に、同じ街のある喫茶店で殺傷事件が起きた。死者は1名。そして、犯人、私の兄は地震に巻き込まれて亡くなった。
テレビでは震災のニュースばかり。そしてそれを見ている人たちには今ひとつその痛みが実感できない。喫茶店のニュースはもう流れていない。痛みのもっと前の段階、ほとんどの人は知ることすらなかった。
知られることすらない死者たちは旅をする。歩き続けて、自身の罪を思い出す。
距離も関係も越境して、だれかのそばに立つことは可能か。そこで街谷さんは冗談みたいなある提案をしてくれた。
10.18 (金) 15:00★
10.19 (土) 13:00 / 19:00
10.20 (日) 13:00♡
★ポスト・パフォーマンス・トーク
♡託児あり (要事前申込 / 各公演7日前まで)
上演時間: 90分 (予定)
言語: 日本語(英語字幕あり)
⚠️演出上、喫煙シーンがあります。本作では、医薬品「ネオシーダー」(咳止め薬)を使用いたします。
前売:一般 3,500円
ユース(25歳以下)・学生 3,000円
高校生以下 1,000円
ペア 6,500円(前売のみ)
*当日券は前売と同額
*自由席
穴迫信一
Shinichi Anasako
北九州・京都・東京(日本)
2012年にブルーエゴナクを結成。北九州、京都、東京の3都市を拠点に、普遍的かつ革新的な演劇作品の創作をコンセプトに活動。リリックを組み込んだ戯曲と、発語や構成に渡り音楽的要素を用いた演出手法を元に、〈個人のささやかさ〉に焦点を当てながら世界の在り方を見いだそうとする作風が特徴。ロームシアター京都×京都芸術センターU35創造支援プログラム“KIPPU”に選出され『sad』(2018)を上演。2022年度より THEATRE E9 KYOTO第3期アソシエイトアーティストに選出され、『Doudemoii Shi』(2022)、『波間』(2023)の2作品を上演。また、豊岡演劇祭2023フリンジプログラムでは、豊岡市竹野町に滞在し現地の盆踊り振興会の協力のもと『ゆきさきは環(めぐ)る』を上演した。セゾン文化財団セゾンフェローI。THEATRE E9 KYOTO第3期アソシエイトアーティスト。桐朋学園芸術短期大学非常勤講師。
捩子ぴじん
Pijin Neji
京都(日本)
ダンサー・振付家。自身の体に微視的なアプローチをしたソロダンスや、ダンサーの体を物質的に扱った振付作品を発表する。目的を持たず、動いた瞬間に消え去ってしまう身振りと、それらを作品として統合する劇場の空間、舞台芸術の時間に注目し、ダンス作品を製作している。THEATRE E9 KYOTO第2期アソシエイトアーティスト。セゾン文化財団セゾン・フェローII。
テンテンコ
Tentenko
東京(日本)
東京を拠点とするエレクトロニクスミュージシャン。 TAL(DE)より"An Antworten"、Couldn't Care More(DE)より"The Soft Cave"をリリース。 伊東篤宏とのズンドコ系ライブインプロユニット"ZVIZMO"、 カントリー田村とのB2B DJユニット"HappySet"でも活動中。現在、幡ヶ谷FORESTLIMITにて、たぬきの宴をテーマにしたパーティー『ぽんぽこ山』を主催している。
作:穴迫信一
演出:穴迫信一、捩子ぴじん
音楽:テンテンコ
出演:坂井遥香、なかむらさち、野村明里、米川幸リオン、田中春奈
舞台監督:十河陽平
照明:中山奈美
音響:西川文章
舞台美術:佐々木文美
衣装:大野知英
字幕翻訳:ジェレミー・クールズ
制作:渡邉裕史、脇田友
ビジュアルデザイン:みずの紘
製作:KYOTO EXPERIMENT
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業 (国際芸術交流)) | 独立行政法人日本芸術文化振興会
主催:KYOTO EXPERIMENT
*京都市教育委員会「堀川御池ギャラリー棟内 元アクアスペース トライアル・サウンディング事業」による実施事業