パフォーマンス
ムラティ・スルヨダルモ
スウィート・ドリームス・スウィート
記憶、感情、文化、歴史、政治
いつもどこでも、身体からはじまる
長時間にわたる集中的な反復行為によって、身体と社会の関係における現在を生々しく浮かび上がらせるムラティ・スルヨダルモ。身体は記憶と感情の容れ物であると語るスルヨダルモの作品は、ルーツであるインドネシアで受けた教育、アーティストとしてのキャリアをスタートさせ20年を過ごしたドイツでの生活など、常に自身の経験に立脚している。ユニークかつ切実なこのパフォーマンスアーティストの実践を、今回は上演と展示の両面から紹介する。
『スウィート・ドリームス・スウィート』は、上演される地域に暮らす28名の女性によって行われるパフォーマンスだ。揃いの白い衣装をまとった彼女たちは、バケツの中の水に足を浸して、白いストッキングを徐々に青く汚していく。緩慢に動くひとりひとりの顔つきや表情は、ベール越しのために判別がつかない。個性が抑圧された女性たちの姿は、インドネシアの社会で、あるいは世界の各地で発生している、均一化への圧力を暗示する。
10.5 (土) 12:15
10.6 (日) 12:15 ◆
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上演時間: 180分
⚠️上演中の入退場自由。
荒天の場合、パフォーマンス会場が変更になる場合があります。
☞ ムラティ・スルヨダルモ アーティストトーク
日程: 10.6 (日) 20:00
会場: ミーティングポイント BnA Alter Museum
料金:1,000円(1ドリンク付き)
言語:英語(日本語通訳あり)
予約: フォームより申込
ムラティ・スルヨダルモ
Melati Suryodarmo
スラカルタ(インドネシア)
1969年生まれ。インドネシア出身のパフォーマンスアーティスト。舞踏家・振付家の古川あんずに薫陶を受けたほか、ブラウンシュヴァイク美術大学ではパフォーマンスアーティストのマリーナ・アブラモヴィッチのもとで学ぶ。スルヨダルモの作品は、身体とその身体が属し住まう文化や環境との関係性、また、時間やアイデンティティ、政治などのテーマを扱う。ヘルシンキ現代美術館(フィンランド、2007)、HKWベルリン(2009)、シンガポール・ビエンナーレ(2016)、マカン美術館(ジャカルタ、インドネシア、2020-21年)、ボンネファンテン美術館(マーストリヒト、2022)、アイコン・ギャラリー(バーミンガム、2023)などの国際的なフェスティバルや展覧会で作品を発表。また、インドネシア、ソロにて毎年開催されるパフォーマンスアートのイベント Performance Art Laboratory Projectを主催するほか、2021年には同市内にアートスペース Studio Plesungan を設立。ジャカルタ・ビエンナーレ 2017でアーティスティック・ディレクター、2022年から現在までIndonesia Bertutur Festivalでアーティスティックディレクターを務める。
アーティスト:ムラティ・スルヨダルモ
協力:京都市立芸術大学美術学部美術学科彫刻専攻
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(国際芸術交流))|独立行政法人日本芸術文化振興会、一般財団法人地域創造[舞台芸術を通して考える身体/歴史/アイデンティティ]、公益財団法人カメイ社会教育振興財団(仙台市)
主催:KYOTO EXPERIMENT