ワークショップ
アイデンティティの「まぜまぜ」は可能か?
アイデンティティは自分を取り戻す手がかりになったり、人間や社会について深く考えるきっかけになる反面、利害のために誘導されたり、政治的に利用されたりもする。舞台芸術において、パフォーマーが生身の自分とは違う人間を演じるのは当たり前のことだったが、近年そうしたことを「文化的盗用」であるとして非難する動きもある。いわば、他人のアイデンティティを演じてはいけない、「まぜまぜ」してはいけない、ということである。こうした問題について、どのように考えたらいいのか。実例も参照しながらみんなで話し合ってみたい。
ファシリテーター:吉岡洋(美学者)
10.12(木)18:30-20:30
対象:本ワークショップで扱うトピックについて、事前に用意するテキストあるいは動画に関心を持ち、自分から問いを用意できる方
言語:日本語
吉岡洋(よしおか・ひろし)
京都大学文学部哲学科、同大学院修了。情報科学芸術大学院大学(IAMAS)、京都大学大学院文学研究科教授、同学こころの未来研究センター特定教授を経て、現在京都芸術大学文明哲学研究所教授。著書に『情報と生命──脳・コンピュータ・宇宙』(新曜社)、『<思想>の現在形──複雑系・電脳空間・アフォーダンス』(講談社)など。批評誌『Diatxt.』(ダイアテキスト、京都芸術センター)編集長。「京都ビエンナーレ2003」「ぎふ大垣ビエンナーレ2006」等の展覧会企画、映像インスタレーション作品「BEACON」(1999-2020)の制作にも携わってきた。