kyotoexperiment

チケット

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パフォーマンス

Moshimoshi City

~街を歩き、耳で聴く、架空のパフォーマンス・プログラム~

声から広がる空想舞台。もしも、街のあちこちで作品を演じたら——?

京都市内の各所を舞台に、さまざまなアーティストが架空のパフォーマンス作品を構想し執筆したテキストを、「声」を通して観客に共有するプログラム。観客がフェスティバルのミーティングポイントで渡されるマップを手に各場所を訪ね、指定された方法で音声を再生すると、実際には存在しないはずのパフォーマンスが、土地の風景と相まって脳内で立ち上がっていく。つまり、わたしたちは自らの想像力によって「観劇」を行うことができるのだ。
この企画が生まれたきっかけは、コロナ禍で劇場に集う難しさを感じる一方、オンライン配信に限界を感じ始めていたことにもある。アーティストたちの構想は必ずしも実現可能ではないが、だからこそ刺激的だ。わたしたちの想像力を働かせることで、彼らの自由な空想やクリエーションを自らの体験にすることができるのだから。いつもの街の風景も、彼らの想像力を介することで、より新鮮な気持ちで眺めることができるだろう。さあ、パソコンを閉じて街へ出よう。内へと向かいがちなポスト・コロナ時代の思考や身体を、新しい演劇的装置を使って外の世界へ開いていこうではないか。

参加アーティスト:
岡田利規 (演劇作家 / 小説家 / チェルフィッチュ主宰)
神里雄大 (作家 / 舞台演出家)
中間アヤカ (ダンサー)
ヒスロム (アーティストグループ)
増田美佳 (ダンサー / 文筆家 / mimacul主宰)
村川拓也 (演出家 / 映像作家)

朗読:武田 暁、門脇俊輔、Jonathan Leflore、Misty Hill

各ポイント:
岡田利規 ― ロームシアター京都 ローム・スクエア
神里雄大 ― 京都駅中央口、アプレシオ京都南区役所前店、サイゼリヤ京都唐橋店、唐橋門脇町付近 (地蔵前)
中間アヤカ ― 吉田山緑地休憩広場
ヒスロム ― 東九条南山王町 (京都市広報板)
増田美佳 ― 髙島屋京都店 屋上
村川拓也 ― 深泥池

受付期間:
10.8(金)-10.10(日) 11:00-17:00
10.15(金)-10.17(日) 11:00-17:00
10.18(月)-10.24(日) 11:00-19:00 (最終日は17:00まで)

受付場所:
10.8(金)-10.10(日)、10.15(金)-10.17(日)
☞ロームシアター京都 ローム・スクエア内 KYOTO EXPERIMENT ミーティングポイント

10.18(月)-10.24(日)
☞KYOTO EXPERIMENT チケットセンター

所要時間:
各所の総周遊時間:約6時間
音声再生時間:約60分
(受付後、10.24(日)まで聴くことができます)

言語:
日本語・英語

受付でお渡しする地図を手に、地図に指定された京都市内の各場所を訪ね、音声を再生して聞いていただくパフォーマンスです。

注意事項:
音声再生のために、ご自身の【スマートフォン】と、【イヤホン・ヘッドホン等】をご用意ください。
各場所への交通費、音声再生のためにかかる通信費は、お客様のご負担となります。

会場:京都市内各所

*受付は、KYOTO EXPERIMENT チケットセンター
(京都市中京区烏丸通夷川上ル少将井町229-2 第7長谷ビル 6F)

岡田利規

演劇作家、小説家、チェルフィッチュ主宰

岡田利規
©宇壽山貴久子

1973年横浜生まれ、熊本在住。演劇作家、小説家、チェルフィッチュ主宰。活動は従来の演劇の概念を覆すとみなされ国内外で注目される。『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞受賞。小説集『わたしたちに許された特別な時間の終わり』で第2回大江健三郎賞受賞。2016年よりミュンヘン・カンマーシュピーレのレパートリー作品演出を4シーズンにわたって務め、2020年『The Vacuum Cleaner』がドイツの演劇祭Theatertreffenの“注目すべき10作品”に選出。『プラータナー:憑依のポートレート』で第27回読売演劇大賞 選考委員特別賞受賞。2021年戯曲集『未練の幽霊と怪物 挫波/敦賀』で第72回読売文学賞 戯曲・シナリオ賞受賞。 https://chelfitsch.net/

神里雄大

作家、舞台演出家

神里雄大

1982年生まれ。2006年、『しっぽをつかまれた欲望』 (作:パブロ=ピカソ) で利賀演出家コンクール最優秀演出家賞を受賞。2018年、『バルパライソの長い坂をくだる話』で第62回岸田國士戯曲賞を受賞。各地を訪問し採集したエピソードを元に、移動し越境する人々をテーマにした作品を発表している。近年は文芸誌「新潮」に戯曲が掲載され、ソウル、香港、台北、ニューヨーク、ロンドンなどで翻訳戯曲が上演 (リーディングを含む) されるなど、その作家性が注目を集めている。『亡命球児』 (「新潮」2013年6月号掲載) によって、小説家としてもデビュー。2016年10月〜2017年8月、文化庁新進芸術家海外研修制度研修員としてアルゼンチン・ブエノスアイレスに滞在。南米各国の日系移民の子孫を取材してまとめたノンフィクション/ルポタージュ、『越えていく人——南米、日系の若者たちをたずねて』が亜紀書房より全国発売中。 https://okazaki-art-theatre.com/

中間アヤカ

ダンサー

中間アヤカ
© Bea Borgers

1992年大分生まれ。神戸在住。Rambert School of Ballet and Contemporary Dance (ロンドン)を卒業後、「国内ダンス留学@神戸」1期に奨学生として参加、ダンサー奨励賞受賞。近年では黒沢美香、木村玲奈、contact Gonzo、チェルフィッチュ等の作品にダンサーとして出演する傍ら、自身の作品制作も行う。誰かや何かに振り付けられる身体の在りようにこだわりを持ち、ダンスとしか呼ぶことのできない現象を追い求めている。2018年度よりDANCE BOXアソシエイト・アーティスト。 https://ayakanakama.wixsite.com/official

ヒスロム 

アーティストグループ

ヒスロム 
Dawid Misiorny

加藤至、星野文紀、吉田祐からなるアーティスト・グループ。2009年より活動をはじめる。造成地の探険で得た人やモノとの遭遇体験や違和感を表現の根幹に置き、身体を用いて土地を体験的に知るための遊び「フィールドプレイ*」を各地で実践し映像や写真、パフォーマンス作品としてあらわす。またその記憶を彫刻作品や舞台、映画へと展開させている。 *劇団・維新派の故松本雄吉がそう呼んだことによる。 http://hyslom.com/

増田美佳

ダンサー、文筆家、mimacul主宰

増田美佳
撮影:脇田友

1983年京都生まれ。銅駝美術工芸高校で服飾を専攻、京都造形芸術大学 (京都芸術大学) 映像舞台芸術学科に入学しダンスをはじめる。大学卒業後はフリーランスのダンサーとして演劇、ダンス問わず国内外さまざまな作品に出演。近年はジャンル横断的に活動する流動ユニットmimacul (ミマカル) を主宰し、主に舞台作品を手掛ける。また文筆家、嵯峨実果子としても活動。『ミことば』で平成27年度第33回世田谷文学賞 詩部門受賞。301句会所属。京都市立芸術大学非常勤講師。この秋初の個展を京都で開催予定。 https://mimacul.com

村川拓也

演出家、映像作家

村川拓也
©️ 蒋国清

映像、演劇、美術など複数の分野を横断しつつ、ドキュメンタリーやフィールドワークの手法を用いた作品を発表している。虚構と現実の境界に生まれる村川の作品は、表現の方法論を問い直すだけでなく、現実世界での生のリアリティとは何かを模索する。介護する / される関係を舞台上で再現する『ツァイトゲーバー』はシンガポール、ドイツなど国内外で上演を重ねている。近作に『インディペンデント リビング』 (KYOTO EXPERIMENT 2017、Festival Theaterformen 2018) 、『ムーンライト』 (ロームシアター京都「CIRCULATION KYOTO-劇場編」2018、フェスティバル/トーキョー20) 、『Pamilya (パミリヤ)』 (キビるフェス2020) など。2016年東アジア文化交流使 (文化庁) として中国・上海 / 北京に滞在。京都芸術大学映像学科 非常勤講師。

武田 暁

武田 暁

大阪市出身。「魚灯」所属。 主な出演作品『風枕』(作・演出:太田省吾)、魚灯『静物たちの遊泳』『着座するコブ』(作・演出:山岡徳貴子)、桃園会『浮標』(演出:深津篤史)、 松田正隆が作・演出・構成を務めるマレビトの会での出演(『島式振動器官』『クリプトグラフ』『PARKCITY』『HIROSHIMA-HAPCHON』など)、KUNIO10 『更地』(演出: 杉原邦生)、『石のような水』(作:松田正隆 演出:松本雄吉)、『赤ずきんちゃん』(作・演出: 山口茜)、『PORTAL』 (作:林慎一郎 演出:松本雄吉)、『繻子の靴』(演出:渡邊守章)、KAAT・KUNIO共同製作KUNIO15『グリークス』(演出:杉原邦生)他多数。またヨーロッパ企画の生配信劇シリーズ『京都妖気保安協会』ケース3 「貴船スターシップ」、映画『れいこいるか』(監督:いまおかしんじ)など映像作品にも参加。

門脇俊輔

俳優、制作

門脇俊輔
撮影:脇田友

1981年、北海道生まれ。 2002年、京都大学在学時にニットキャップシアターに入団。2003年、ベビー・ピーの旗揚げに参加。以降両劇団に所属し、俳優、制作、公演プロデューサー等で作品に参加する。舞台ではカホン等の打楽器を演奏することもしばしば。 2011年よりKYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭、事務局スタッフ。

朗読:武田 暁、門脇俊輔、Jonathan Leflore、Misty Hill
録音協力:村川拓也
翻訳:hanare x Social Kitchen Translation
リーフレット デザイン:kyo.designworks
制作協力:ヨーロッパ企画 / 株式会社オポス、高原綾子
村川拓也作品 協力:瀬戸沙門、諸江翔大朗
中間アヤカ作品 取材協力:坂本公成、森裕子
助成:公益財団法人セゾン文化財団
主催:KYOTO EXPERIMENT