石原菜々子、金子仁司 / kondaba
コンダバ川の地形図
リサーチから作品ができるまで。
ひらかれた実験と思考の
プロセスから見えるものとは?
Kansai Studies は、フェスティバルが根ざす関西圏を対象としたリサーチプログラム。アーティストが行うフィールドワークを通して、身近な地域が内包する文化や風土に光を当て、これからの芸術表現の「原石」としていくものだ。2026年度は、京都・中書島(ちゅうしょじま)を舞台にした新作演劇『コンダバ川日誌』を上演するkondabaの石原菜々子と金子仁司が登場。壮大な野外劇で知られる劇団「維新派」出身の二人が実践してきた、地域リサーチから作品を立ち上げるプロセスに迫る。
「島」という字を冠した地名から、すでに物語の気配を感じるように、中書島は豊臣秀吉が築いた伏見城の旧城下町であり、大阪湾へつながる淀川の水運を支えた港湾都市としての歴史も持つ。「淀川水系の成り立ちに興味があります。それから河川敷という場の特殊性、“淀川ワンド”と呼ばれる地形特有のビオトープについても調べたい」と、初期のリサーチ構想を語った二人。日々のフィールドワークの様子はnoteにて随時公開中。また、活動報告としての展示を京都芸術センターで開催する。
リサーチから作品化に至るまでの思考と実践の一端を、観客がリアルタイムで目撃できるのは今回が初となる。どうかお見逃しなく!
アーティストプロフィール
kondaba
大阪(日本)
2018年1月に劇団維新派の元劇団員であったメンバーによって結成。現在、石原菜々子と金子仁司の2名が所属。「場所」と「遊び」を創作のテーマに掲げ、都市の中に上演場所を探し、その場所で「遊ぶ」ことから創作をスタートする。その場所の柱や壁、天井などの構造や質感から場所の持つ規則性や特徴を読み取り、身体と場所との関係性を探ることを「遊び」と呼ぶ。遊びから得た身体性とその土地が積み重ねてきた時間のリサーチ、地域住民への聞き取りなどをもとに作品を創作する。
これまでに細野ビルヂング、生野地方卸売市場跡地、大内木工所跡地、Creative Center Osaka(名村造船所旧大阪工場跡地)にて公演。2025年に上演した『棟梁ソルネス』(演出:kondaba、作:ヘンリック・イプセン)では第四回関西えんげき大賞優秀作品賞受賞。
石原菜々子
大阪(日本)
東京都足立区にて育つ。2012年に劇団維新派『夕顔のはなしろきゆふぐれ』に出演。同年11月から2017年解散まで劇団に所属。2018年金子仁司らと共にkondabaを結成。その他 akakilike、neji&co. 、極東退屈道場、ニットキャップシアター等の舞台作品や、現代美術のパフォーマンス作品にも出演する。また自身の演出や振付によるソロ作品の創作も行う。
金子仁司
大阪(日本)
岐阜県下呂市出身。京都造形芸術大学舞台芸術コース卒業後、2006〜2017年の解散まで劇団維新派に所属、振付など多く担当する。外部出演では和田ながら演出『オフリミット』(京都、2018)、福井裕孝演出『「インテリア』(京都、2020)、地点『罪と罰』(神奈川、2020)、『知恵の悲しみ』(京都、2024)『巨匠とマルガリータ』(京都、2025)など。
